セコムIS研究所のチーフ研究員でリスクインテリジェンスグループに所属する舟生岳夫さんは、「近年はSNSに関する子どものネットトラブルが多くなってきた」と語ります。
本当の友達とオンラインの区別がつかない子どもたち
「ネット上になると、子どもは知り合いか知り合いじゃないかの区別が付きにくくなるようです。『知らない人に話しかけられても、付いていかない』など基本的な生活ルールが守れていても、SNSになるとうやむやになってしまう。本当はよく知らない相手なのに、仲がいい相手だと錯覚してしまうんです。SNSの『フォロワー』機能も、要因の1つでしょう。子どもには、本当の友達とオンラインの友達を区別するよう促してください」
SNSの「いいね」機能には、承認欲求が満たされる効果があり、子どももつい投稿したくなるそう。
「“いいね”が増えたら大人だってうれしいですよね。SNSは基本的に13歳未満の使用を禁止していますが、規制をかいくぐって利用する子が多いです。保護者は注意が必要です」
SNSやオンラインゲームで多発するトラブル
具体的な子どものネットトラブルには、どのようなものがあるのでしょうか。SNSのトラブル
・文字のみでやりとりし、意思疎通が図れず仲たがいへ発展する
・暴言などのスクリーンショットを拡散される
・いじめ動画などが流出し、SNSで拡散される
・個人情報や写真が流出する
オンラインゲームのトラブル
・アイテムのやりとりから、金銭トラブルに発展する
・オフ会に参加して、犯罪行為に巻き込まれる(小学校低学年は、連れ去りに発展することも)
・気付かないうちに、課金してしまう



