そこでこの記事では、全てのドラマに目を通す元テレビ局スタッフが、独自の視点でおすすめ作品を厳選! 絶対に見るべき3つのドラマを紹介します。
春ドラマの月9、日曜劇場はどんな作品?
おすすめドラマを紹介する前に、今回選ばなかったものの注目度が高い「月9」と「日曜劇場」の作品を紹介します。フジテレビ系の月9では、シリーズ第3期となる『続・続・最後から二番目の恋』を4月14日から放送。2014年に放送された前作『続・最後から二番目の恋』の11年後を描き、小泉今日子さんと中井貴一さんが継続してダブル主演を務めます。このドラマは主要キャストが“実年齢”に合わせてキャラクターを演じる面白さがあり、今作で小泉さん演じる吉野千明は59歳、中井さん演じる長倉和平は63歳。中井さんは月9枠で歴代最年長主役となり、ほかの出演者もベテランぞろいです。月9としては出演者の年齢層が高めなだけに、どんな内容になるのか注目されています。
TBS系の日曜劇場では、4月13日から阿部寛さん主演の『キャスター』が放送。阿部さんといえば日曜劇場の常連俳優で、今回は型破りなニュースキャスター役を務めます。ほかの出演者は、永野芽郁さんやなにわ男子・道枝駿佑さんら。報道番組を通じてどこまで闇に迫っていくのか、見ごたえのあるドラマになりそうです。
『あなたの番です』の制作スタッフが手掛ける『恋は闇』
さて、ここからは筆者が特におすすめするドラマをピックアップします。まず取り上げるのは、4月16日から放送がスタートする『恋は闇』(日本テレビ系)です。志尊淳さんと岸井ゆきのさんがダブル主演を務める作品で、完全オリジナル脚本となります。同局で放送された『あなたの番です』『真犯人フラグ』の制作スタッフが手掛けるドラマです。志尊さんと岸井さんという、名前を聞いただけでワクワクする演技派の2人に期待がかかります。
実力派の志尊淳&岸井ゆきのの演技に期待
志尊さんといえば、NHK連続テレビ小説『らんまん』で演じた、主人公・万太郎の従者として仕える井上竹雄が記憶に新しいです。さまざまな葛藤を抱えながらも常に万太郎のことを考えて行動する竹雄は、ドラマ屈指の人気キャラクターとなりました。2024年公開の映画『52ヘルツのクジラたち』では、トランスジェンダー男性の岡田安吾を担当。難しい役ながら丁寧に安吾を演じ、その演技力が評価されたばかりです。『恋は闇』では、甘いマスクと人たらしな性格でスクープを連発する週刊誌のフリーライター・設楽浩暉を演じます。「愛した男は、連続殺人鬼なのか――?」というドラマのキャッチコピー通り、浩暉は謎に包まれていて次々と疑惑が浮上していくキャラクター。二面性のある浩暉を、志尊さんなら魅力的に作り込んでくれそうです。
岸井さんは映画作品に出演することが多く、2022年に公開された『ケイコ 目を澄ませて』で高い評価を獲得。聴覚障害で両耳が聞こえない小河ケイコを演じ、心に突き刺さる演技を披露しました。今作では、テレビ局の情報番組ディレクター・筒井万琴を担当し、正義感が強い女性を演じます。
『恋は闇』は、万琴と浩暉が惹かれ合っていく中で次々と浩暉の疑惑が浮上していく、というストーリー。愛する人が連続殺人鬼なのか葛藤しながらも、真実を見抜こうとする万琴の姿が描かれます。新感覚の恋愛ミステリーで、毎週目が離せないドラマになりそうな予感。森田望智さん、西田尚美さん、萩原聖人さん、田中哲司さんと渋い演技ができる役者がそろっているところも魅力で、『あなたの番です』『真犯人フラグ』のように話題を生み続けるドラマになりそうです。