同じ炊飯器を20年間使い続けている場合、何か問題はありますか?【専門家が解説】

同じ炊飯器を20年以上にわたって使い続けている場合、どのような問題が考えられるのでしょうか。「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとして多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。

実家で、同じ炊飯器を20年使っています。これって問題ないですか?
古い炊飯器を使用し続けている……これって危なくないの?(※画像はイメージ)
実家や親戚の家を訪れたら、かなり昔の炊飯器をいまだに使っていた……。こんな経験がある人もいるかもしれません。実際のところ、問題はないのでしょうか。

「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
 

(今回の質問)
親戚が同じ炊飯器を20年使っています。これって危なかったりしないんですか?

(回答)
おいしく炊けていれば問題ありませんが、買い替えの検討をおすすめします。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

買い替えを検討した方がよい場合もあります

「令和2年度省エネルギー促進に向けた広報事業」の報告書によると、炊飯器の使用年数は平均7.7年でした。「16年以上」と答えた人は全体の5%程度なので、20年というのはかなり長い期間使用されていると言えるでしょう。

20年以上使用している場合、内釜のコーティングがはがれたり、部品が劣化したりする可能性があります。部品が劣化すると、故障のリスクも高まるほか、炊きムラができたり、味が落ちたりする可能性があります。

現時点でおいしく炊けているのであれば特に問題はありませんが、以下のような状態であれば買い替えを検討した方がよいでしょう。

・内釜のコーティングがはがれている
・内釜に傷やへこみがある
・ご飯がうまく炊けない(芯が残る、炊きムラがあるなど)
・炊飯器から異臭がする
・炊飯器の動作音がうるさい

買い替えるとどんなメリットがある?

買い替えで得られるメリットは以下の通りです。

・炊きムラが少なく、ふっくらとしたおいしいご飯を味わえる
・料理や好みに合わせて硬さや粘り具合を変えられる
・長時間保温してもおいしいご飯を味わえる

新しい炊飯器には、20年前にはなかったさまざまな機能が搭載されています。10万円を超える高級炊飯器から数千円程度で買える炊飯器までバリエーションが豊富です。ある程度の価格の製品であればかなり満足度が高いはずです。

中でもおすすめしたいのは、3~5万円程度の圧力IH炊飯器。最新の最高級炊飯器ほどではないものの、数年前の高級炊飯器と同程度の味を実現しており、コストパフォーマンスがとてもよいためです。

20年使用された炊飯器は、さまざまな面で限界が来ている可能性があります。買い替えによって、よりおいしく、安全に、そして快適に炊飯ができるようになります。ぜひ、新しい炊飯器を検討してみてはいかがでしょうか。

All About ガイドがすすめる炊飯器:東芝「RC-10HGW」

RC-10HGW-K(グランブラック) 炎匠炊き 真空圧力IH炊飯器 5.5合
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この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
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