日本とは異なる「台湾の住宅事情」。東京よりも家賃が高く、「玄関なし」「風呂なし」は当たり前?

高層マンションの建設が急ピッチで進められている台湾。以前は古い物件が多かった郊外でも、現在は街の景観に合わせたおしゃれな建物に人気が集中しています。現地在住の筆者が台湾の住宅事情を解説します。

家賃が一番高い場所は……?

東京だと、港区、千代田区、中央区など、区によって家賃が変わることが多いですが、台湾では、区よりも通りが家賃に影響してきます。「〇〇通り沿いは高級住宅地で家賃が高い」というような感覚が常識として根付いているのです。
新しいマンション
最近できた新しいマンション。スタイリッシュな外観
2024年3月の報道によると、「市民大道4段」という通りでは坪単価が153.6万元。日本円にすると、700万円以上となっています。

いきなりリビング、窓から部屋に入る?

台湾の住宅は、日本のように玄関スペースはなく、扉を開けるとすぐにテレビの置いてあるリビングという間取りがほとんどです。また、エレベーターを上がるとベランダスペースに出て、そこにある窓から部屋に入るマンションも見られます。ちょっと変な気分ですよね。

湯船がある物件は少なく、シャワールームはトイレと同じ個室にあることがほとんどです。

床はタイル、洗濯機はベランダに置く

また、台湾は高温多湿のため、傷みやすいフローリングはまれで大部分はタイルの床材となっています。夏はひんやりして気持ちがいいのですが、冬はとても冷たいので、素足で歩くのがためらわれます。また、洗濯機はベランダに置くのが基本。食洗機をベランダに置くこともあります。
タイル素材の床
タイル素材の床。強化ガラス製のグラスでも、落とすと割れます
ここまで主に賃貸物件について紹介してきましたが、基本的にはどの家も家具付きです。契約時に礼金はなく、敷金2カ月分と前家賃を支払うだけで引っ越しができるので、その点は日本よりもお財布に優しいかもしれません。

皆さんは日本の物件と台湾の物件、どちらに魅力を感じますか?

この記事の筆者:小林 小玉 プロフィール
台湾在住のライター、翻訳家。オーストラリア留学で培った英語力を生かし、大手百貨店や外資系企業でインフォメーション業務に携わったのち、出版業界に転職。旅行ガイドブックを中心に取材、執筆を続け、中国語留学を経て台湾に移住。2022年から通訳、翻訳家、コーディネーターとしても活動している。
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