
「All About」ガイドで、企業の製品開発のお手伝いやPR支援なども行うコヤマタカヒロが解説します。
(今回の質問)
炊飯器で炊いたごはんのニオイが以前と変わった気がします。原因は何ですか? 使い続けても大丈夫でしょうか?
(回答)
最も多い原因は、パッキンへのニオイの付着です。しっかりと洗浄したり、内ぶたや内釜の買い替えをして使い続けることが可能ですが、炊飯器そのものの買い替えが必要な場合もあります。
内ぶたのパッキンにニオイが付着していることが多いです
原因として最も多いのはパッキンへのニオイの付着です。炊飯器の内ぶたにはゴム製やシリコン製のパッキンが取り付けられています。パッキンは長く使っているとニオイが付着してしまうことが多く、それがごはんにうつってしまう場合があるのです。特に、パッキンが割れていたり、ヒビが入ったりしていると、汚れがたまってニオイが発生しやすくなってしまいます。では、具体的に何のニオイが付着するのでしょうか。第一に原因として考えられるのが、炊飯時に発生する蒸気です。蒸気には米のデンプン成分が含まれており、これがパッキンや内ぶたに付着、時間とともに古くなったデンプンが酸化し、独特の古米のようなニオイのもとになってしまいます。
さらに、炊飯器を使ったおかず調理もニオイ移りの原因の1つ。密閉袋に入れて作るサラダチキンなどであればニオイ移りはありませんが、チャーシューやローストビーフなどの味の強いおかずを内釜で直接作ると、ニオイが付着します。
同じ理由で、炊き込みごはんもニオイ移りの原因になりかねません。ニオイに敏感なら、味の強いおかずや炊き込みごはんを炊飯器で調理するのは避けるのがベストでしょう。
ニオイを感じたら内ぶたをしっかり洗浄しましょう
実際にニオイを感じたら、まずは内ぶたをしっかりと洗ってみましょう。内ぶたの洗浄方法はいくつかありますが、重曹を溶かしたぬるま湯に内ぶたを浸け置く方法が最も簡単です。そのほかに、タイガー魔法瓶が紹介しているクエン酸で炊飯器の中を洗う方法も手軽でおすすめ。内釜にクエン酸と水を入れて炊飯メニューを押し、終了次第各パーツをきれいに洗って乾かすだけです。たったこれだけで内部の隅々まできれいに洗うことができます。
これ以外に、対応製品の場合は食洗機を使うのもよいでしょう。対応しているかどうかは、製品のマニュアルを確認してみてください。
パッキンは交換することも可能です
なお、炊飯器のパッキンや内ぶた、内釜は交換ができます。パッキンの取り外しができる製品の場合はパッキンだけ、できない場合は内ぶたを買い換えることで、ニオイ対策が可能。また、おかず調理や炊き込みご飯をよく作る場合は、最初から内ぶたを別途購入して、白米用と使い分けるのも手です。ただし、コーティングが剥がれていたり、金属臭や焦げたニオイなどがする場合、洗ってもニオイが取れない場合は炊飯器自体の買い替えを検討するようにしましょう。
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この記事の筆者:コヤマ タカヒロ
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。