ミニスカートは、「ピュート(娼婦)」の印象が強い
一方で夏のバカンスや恋人とのディナーなど、特別なシーンではミニ丈の服装を楽しむことがあります。その場合はミニスカートよりも「ミニドレス」が一般的。誰かと一緒にいることが前提ではあるものの、フランス女性にとってのミニ丈は、総じて「ソワレ(夜のお出かけ)のために」というイメージです。
60代以降の女性は「ファッションの自由度」が高い
しかし、そんな考えを一切持たない世代が存在します。それは60代以降のマダムたち。日本では若ければ若いほど「ファッションの自由」が許される傾向にありますが、フランスではむしろ逆です。マダムたちのファッションに対する自由度は、日本よりもはるかに高いといえるでしょう。夏に腕を出したりデコルテを強調したり、ミニスカートを楽しんだり……と、フレンチマダムの「自由」へのパッションは、若い女性と比べものにならないほど。元々、人の目を気にしないフランス人でも、年齢を重ねることでさらに「縛り」や「世間の目」から解放されるそうです。当然、バカンス先ではビキニ姿も大披露! これに対して周囲が「イタイ」「年相応の格好をして」と指摘することもありません。
ファッション観は世代によってさまざま
ミニスカートの自由は、確かにTPOに左右されます。しかし「年齢を理由にファッションを諦めない」という姿勢は、筆者が魅力を感じるフランスの価値観の1つです。
この記事の筆者:大内 聖子 プロフィール
フランス在住のライター。日本で約10年間美容業界に携わり、インポートランジェリーブティックのバイヤーへ転身。パリ・コレクションへの出張を繰り返し、2018年5月にフランスへ移住。2019年からはフランス語、英語を生かした取材記事を多く手掛け、「パケトラ」「ELEMINIST」「キレイノート」など複数メディアで執筆を行う。