現地で目の当たりにした物価高とともに日本人がニューヨークを旅するとどんな驚きに遭遇するのか、またホテルの相場やアジア人差別の有無などもリポートする。
「スタバ」も「ビッグマック」も日本の2倍
スタバの定番「ラテ」は約2倍
アメリカが本場のスターバックスでは、定番「スターバックス ラテ」のグランデサイズが5.9ドル(約900円)で、さらに税金(ニューヨーク市の税率は8.875%)が加算される。日本の「スターバックス ラテ」は540円(グランデサイズ、税込 ※店内飲食の場合)なので、税込価格は2倍ほどする。ビッグマック価格は?
マクドナルドはどうか。「ビッグマック」価格は6.29ドル(約960円)で、日本の単品価格480円~と比較してみれば、これもほぼ2倍。ニューヨークに6店舗(うち1店舗はピックアップ専門店)を展開する一風堂の看板ラーメンの1つ「白丸元味」は日本国内では850円で食べられるが、ニューヨークでは20ドル(約3100円)に加えて税金とチップが必要だ。ミネラルウォーターは比較的お手頃?
アメリカに限らず、空港は市中より軒並み高値だが、羽田空港の搭乗ゲート前にあった自動販売機で「いろはす」が140円だったのだから、日本の物価が空港でもいかに安いかを思い知らされた。
地下鉄・バスも円安で割高感
一方で交通費は地下鉄・バスが1回2.90ドル(約450円)で、基本的に一律料金。初回利用から7日以内に支払い料金が34ドル(約5200円)に達すると、それ以上は無料になるシステムもある。とはいえ、短距離だと割高感があった。「世界で最もホテルが高い都市」ながらコスパ的には微妙
中心部は3つ星でも週末10万円超え
例えば、グランドセントラル駅そばのハイアット・グランド・セントラル・ニューヨークの場合、1室あたりの金額が12月は平日6万円台、週末ともなると10万円台。なお、1月に入ると旅行の閑散期で3万円台まで下がる。高い割に設備の充実度は低め
ホテルの設備は、日本人からするとかなり高いわりに充実しているとは言い難い。4つ星ホテルでも客室に湯沸かしポットやコーヒーはなく、歯ブラシも当然ない。冷蔵庫の中身も空で、ミネラルウォーターもない。そしてベッドのシーツには、よく見ると穴が開いていた。また、ホテルに2基あったエレベーターの片方が故障中なのかずっと動かず、1基のみの稼働では待ってもなかなか来ないか、やっと来ても乗れないことが続いた。結局、泊まっていた3階から1階まで重いスーツケースを持って階段で昇降する羽目になり、週末だったので修理業者が手配できないのか、週明けまでそのままだった。