昭和の香りがする「ダイタク」は優勝すればテレビスターに!
最後に紹介するのは、M-1ラストイヤーで初のファイナリスト入りを果たした「ダイタク」です。一卵性双生児の兄弟コンビとして2009年にデビュー。劇場で活躍する漫才の実力派コンビとして知られ、双子であることを生かしたネタに定評があります。他にも似ている人がいるという摩訶不思議なネタ「ドッペルゲンガー」など、双子でしかできないネタは貴重なもの。双子という分かりやすいテーマをベースにしながら、設定が凝っている独自性の高いネタが多く、審査員からも高い評価を受けることが予想されます。
そんな、ダイタクは漫才以外では、ここ最近になって市民権を得たクズ芸人として知名度をあげています。頻繁に出演する『チャンスの時間』(ABEMA)では、ベトナムにあるパチスロ黄金郷でのロケで魅力を発揮。ギャンブル関連の企画で強さを見せ、昭和の香りがするコンビとして一部で人気です。こういった破天荒な部分を視聴者や審査員も知っているので、正統派な漫才にも深みが出て高評価を得そうです。
また、ダイタクの場合はクズ芸人や双子という、テレビで使いやすいキャラクターをしっかりと持っています。優勝すれば、テレビ番組で大ブレークする可能性を秘めているので、本人たちもかなり本気モードでしょう。
令和ロマンとは真逆に、優勝すればこれまでのM-1王者のようにテレビスターになりそうなダイタク。2組を対比して見ても面白そうです。
かつてない熱い戦いが見られそうな今年の『M-1グランプリ』
さて、ここまで3組を厳選して紹介しましたが、今年の『M-1グランプリ』が例年になく面白くなりそうなのは間違いありません。過去、NON STYLEも2連覇を目指したことがありましたが、その頃よりも『M-1グランプリ』の影響力が格段に上がっている中、令和ロマンが決勝に進出しただけで波乱だからです。どのコンビも口には出しませんが、令和ロマンにだけは負けたくないという思いが強いはず。そんな大会はこれまでになく、ヒリヒリとした漫才バトルを見られること間違いなしです。果たして、令和ロマンが2連覇して『M-1グランプリ』の歴史を破壊するのか? または、ダークホースが優勝して奇跡を起こすのか? 敗者復活戦で勝ち上がるコンビも含め、12月22日の生放送は見逃せなくなりそうです。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティ番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。