何気なく過ごしている今日も、過去には何かが起きている日です。当時のニュースを振り返ってみましょう。
エヴァ新劇場版第3作「Q」が予定の4年半遅れで公開
12年前の2012年11月17日、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が公開されました。1995年放送のテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を新たな設定・ストーリーで再構築した『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの第3作。
タイトルから「新世紀」が省かれたのは、現実の方が新世紀(21世紀)になってしまったため。
また「エヴァンゲリオン」から旧仮名遣いの「ヱヴァンゲリヲン」に表記が変わったのは、テレビ版でボツになった案を採用したとされています。
庵野監督による新劇場版の「所信表明」がされたのが2007年。当初は4部作を2年で公開する予定で、第1作の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』は同年9月1日に公開されました。
しかしその後、次作以降は公開日未定に変更。「2008年陽春」の予定だった第2作の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』は、1年以上遅れた2009年6月27日に公開。
「2008年初夏」の予定だった本作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』は、実に4年半遅れでの公開になりました。
「あなたはもう何もしないで」ファンを絶望させた怒涛の鬱展開
待ちに待った公開ということもあり、興行収入は『:序』の20億円、『:破』の40億円を上回る53億円を記録する大ヒットになりましたが、ファンの間ではストーリー展開も大きく話題になりました。『:Q』の冒頭で主人公の碇シンジが目覚めるとそこは14年後の世界で、自分が眠っている間に起きた「サードインパクト」で地球は壊滅状態。
しかもその元凶は、前作『:破』のラストで自分がヒロインのひとりである綾波レイを救うためにエヴァンゲリオン初号機を覚醒させた「ニアサードインパクト」だと明かされたシンジは深く絶望してしまいます。
信頼する仲間で「行きなさいシンジ君!」と後押ししていたはずの葛城ミサトさんには「あなたはもう何もしないで」と突き放され、助けたはずの綾波は存在せず、いるのは記憶のないそっくりさん「アヤナミレイ」だけ。
そんな中でやっと出会えた唯一の理解者・渚カヲルに導かれて世界を元に戻そうとしたら、父・碇ゲンドウの策略により失敗。またしても自分のせいで「フォースインパクト」が発動し、それを止めるためにカヲルは目の前で爆死……!
救いのない怒涛(どとう)の鬱展開に、SNSには阿鼻叫喚するファンの感想が飛び交いました。
12年前の今日、あなたは何をしていましたか? この機会に、振り返ってみてはいかがでしょうか。
この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル「コントするイシカワくん」シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事があればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。