なぜ今、海外で「日本文化」が愛されるのか。インテリア業界などで「ジャパンディ」が流行している理由

先日「ジャパンディ(Japandi)」という耳慣れない言葉を耳にしました。聞き返したところ「日本人なのに知らないの!」と驚かれ……。どうやら日本人の知らないところで日本がはやっているようです。気になる「ジャパンディ」についてひも解きます。

SNSを見ていると、ヨーロッパの家のインテリアは日本では見られない雰囲気の物が多く、一目で、外国っぽいという印象を受けます。天井の高さや窓の形、飾ってある植物、テーブルセットまで日本とは違う物が多く、思わず憧れてしまうような物がたくさん。時間を忘れて見入ってしまいます。

ところが日本人が欧米のインテリアに憧れることがあるように、欧米の人々は日本のインテリアに憧れている節があるようです。先日アメリカ人の友人と話していた時、

「うちはJapandiでインテリアをそろえているからさ〜」

という発言があり、

「Japandiってなに?」
「えー!!日本人なのに知らないの!」

と驚かれるという一幕がありました。

海外で大流行中の日本風インテリアスタイル「ジャパンディ(Japandi)」。Instagramのハッシュタグ「#japandi」はなんと66万5000件もある人気っぷりです(本記事執筆時点)。灯台下暗し、ということで今回「ジャパンディ」を紹介していきたいと思います。

「ジャパンディ」とは?

聞き慣れない「ジャパンディ」という言葉ですが、「Japanese(日本の)」と「Scandinavian(北欧の)」を合体させてできた造語です。日本の伝統的な家屋と、北欧の家具などのインテリアを融合させたスタイルがその特徴になっています。

全体的にミニマリズムで、自然採光重視、優しい色合いの仕上がりが多い印象です。はっきり日本のモチーフが認められる物から、日本要素が薄い物まで、グラデーションがあります。日本でいうところの「和モダン」に近いと思われる雰囲気の物も含まれています。
 

日本とヨーロッパの家具の共通点

東洋と西洋のインテリアスタイルの融合を表現した「ジャパンディ」。両者はまったく別物のように感じられるかもしれませんが、実は日本とスカンジナビア(デンマーク、スウェーデン、ノルウェーの3カ国)のインテリアには共通点も多いのだとか。

例えば、どちらも自然の要素を重視します。日本の伝統的な和室の畳や障子、壁、天井の仕上げなどには天然素材が活用され、床の間には季節の花を飾ることも多いです。縁側は、外との間口が大きく開かれ、周囲の自然を取り込める構造になっています。

画像出典:Wako Megumi / Shutterstock.com
画像出典:Wako Megumi / Shutterstock.com

一方の北欧でも古くから天然素材、特に明るい木材や質のよいリネンなどが重視されてきました。また冬の日照時間が短いため、可能な限り採光する工夫が行われています。

画像出典:Ingrid Maasik / Shutterstock.com
画像出典:Ingrid Maasik / Shutterstock.com

デコレーションや装飾の少ないシンプルさも共通点の一つです。和室では布団は畳んで押し入れにしまうように、家具も極限までミニマムになっていると言えるでしょう。北欧も、家具はシンプルなデザインの物が多く、機能性の高さも重視されています。

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「ジャパンディ」がはやっている背景とは?
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