きのこの取扱量が最も多くなる10月、月初月末の慌ただしさを避けて消費者にきのこの魅力をアピールしやすい中日である15日に制定されました。
今回は、マリオはきのこを食べていない、まつたけをありがたがるのは日本だけなど、きのこの豆知識をご紹介します。
まつたけをありがたがるのは日本だけ!?
物事にはそれぞれ長所があるという例えで「香りまつたけ、味しめじ」ということわざがあるように、香り高い高級食材として知られるまつたけ。実は、まつたけの香りを好むのは世界でも日本人だけだといわれています。
まつたけに含まれるマツタケオールと呼ばれる香り成分はほかのきのこにも含まれていますが、桂皮酸メチルという成分と合わさることで、まつたけ特有の香りが生まれます。
この香りが海外では「軍足や革靴のような匂い」と感じられて嫌われているそうです。国によって匂いのありがたさが変わるのは面白いですね。
ただ、近年ではまつたけが採れるアメリカの西海岸などで、日本へ輸出されていることから「実は食べるとおいしい」と人気が高まっているようです。
マリオはきのこを食べていない!?
1985年に任天堂から発売されたファミリーコンピューター用ゲームソフト『スーパーマリオブラザーズ』で、マリオはきのこを食べることでパワーアップして体が大きくなる、と思っている人が多いと思いますが……実は、マリオはきのこを食べているわけではないんです!『スーパーマリオブラザーズ』の説明書によると、キノコ王国を侵略したクッパは、魔力を使ってキノコ一族の姿を岩やレンガなどに変えてしまったとのこと。
ハテナブロックから出てくるきのこは、マリオが見つけて助けたキノコ一族であり、マリオは彼らからパワーをもらって変身します。
あくまでパワーをもらうだけで、彼らを食べているわけではありません。よかった……!
なお、マリオの生みの親として知られる宮本茂さんはインタビューにて、そもそもなぜきのこなのかという質問に対して「昔から、魔法の国と言えばやっぱりキノコでしょう」と回答しています。
『4分33秒』の作曲者はきのこ博士だった!?
演奏者が全く楽器を弾かない『4分33秒』が有名な前衛作曲家のジョン・ケージですが、筋金入りの「きのこ博士」でもあったことはあまり知られていません。マンハッタンの郊外へ引越した頃から菌類学の研究にのめり込み、イタリアのクイズ番組に出演した際にはきのこに関する問題に正解して賞金を獲得、ついにはニューヨーク菌類学会を創設。
さらに、散歩中に見つけた毒きのこをうっかり食べて中毒を起こした経験も。とにかくきのこが好き過ぎる……!
なぜそんなにきのこが好きなのか聞かれて「辞書でmusicの一つ前の言葉がmushroom(きのこ)だったから」と答えた、という冗談のような逸話も残っています。
世界中で魔法のように人を惹きつけ続けるきのこ。この機会に、好きなきのこを探してみてはいかがでしょうか。
この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル「コントするイシカワくん」シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事があればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。