女性でも未経験で「ITエンジニア」になれますか? 男性が多いイメージで迷っています……

正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答します。今回は「未経験からITエンジニアへの転身」について。

女性でもITエンジニアになれるんですか?
女性でもITエンジニアになれるんですか?
正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答します。今回は「未経験からITエンジニアへの転身」について。
 

(質問)
女性でもITエンジニアになれるんですか? 友人がITエンジニアに転身してキラキラしています。

(回答)
もちろん、目指せます。スキルがあれば多様な働き方ができるITエンジニアは、女性にこそおすすめしたい職種の1つ。求人数も増えており、実際に未経験からITエンジニアに転身している女性は多くいます。ITエンジニアの求人を見てみたり、プログラミング体験や入門編の資格取得に向けて勉強するなど、まずは自分がITエンジニアに向いているか確認してみましょう。


詳しくは以下で解説します。

2030年には最大80万人規模のIT人材が不足

ITエンジニアは高い専門スキルや知識が必要なことから、未経験からチャレンジするには「ハードルが高い仕事」だと思われがちです。就業比率も男性が多いことから、女性には難しいという誤解もあるかもしれません。

しかし、ITエンジニアは未経験からでもチャレンジできる職種。実は、アパレル販売員や介護士、保育士などまったくの異業界から転身して活躍している女性も多くいます。現在、『女の転職type』に掲載されているITエンジニア求人数は2020年から約3倍に増加しており、その約4割が「未経験歓迎」です。

このような盛り上がりの主な理由は、IT市場の急成長やIT化・DX化に取り組む企業の増加、日本の人口減少などにより、IT人材が不足しているから。経済産業省が公表した『IT人材の供給動向の予測』によると、2030年時点で最大80万人規模のIT人材が不足する懸念についても試算されています。今後もITエンジニアの需要は高まり続けることが予想されます。
IT人材の供給動向の予測と平均年齢の推移
IT人材の供給動向の予測と平均年齢の推移

ITエンジニアは女性にこそおすすめ!

ITエンジニアには理系出身者や男性が多いというイメージから、「女性には向いていないのでは?」と考えている人は多いかもしれません。業務によっては理系出身者が有利になるケースもありますが、適性さえあればカバーできる部分も多いため、興味がある人は積極的にチャレンジしてみましょう。

ITエンジニアはスキルがあれば高収入が見込めるだけでなく、多様な働き方も可能です。フリーランスやリモートワークなどの選択がしやすい職種でもあるため、結婚や出産などでライフステージが変わっても長く働きたい女性におすすめの職種といえるでしょう。

一般的に、ITエンジニアに向いている人、向いていない人の特徴は以下のとおりです。

【向いている人】
・論理的思考力がある
・継続的に学習し続けられる
・コミュニケーション能力がある
・課題を見つけて解決するのが好き

【向いていない人】
・継続的に勉強していくことが嫌い
・体系的に物事を考えることが苦手
・チームで連携することが苦手

IT技術の進歩は非常に早いため、常に新しい知識をインプットし続ける意欲があるか否かは非常に大きなポイントです。また、ITエンジニアはチームでシステムを開発したりクライアントと折衝したりすることもあるため、技術力だけでなく円滑なコミュニケーションを取れるかどうかも、エンジニアの適性を決めるポイントといえるでしょう。

未経験からITエンジニアを目指すなら戦略的にのぞむべし

一口にITエンジニアと言っても、領域や業務範囲によってさまざまな種類に分かれます。特にやりたい分野が決まっていないのであれば「まずはITエンジニアになること」を目標に多くの企業に応募するのがおすすめ。また研修制度が充実している企業を選ぶのもポイントです。

ただし、未経験OKかつ研修が充実している求人は人気が高い傾向のため、論理的思考力や学習意欲などをアピールするのはもちろん、「なぜIT業界なのか? なぜITエンジニアになりたいのか?」という問いに自信を持って回答できるよう、しっかり準備しておきましょう。

無料のプログラミング学習サイトのほか、最近では女性向けエンジニアスクールもあるので、きちんと学んで向き不向きを判断したい方にはおすすめです。ITパスポートや、基本情報技術者資格の学習をしてみるなど、少しでも体験をした、勉強した、という経験は選考時に他者との差別化にもつながるでしょう。今は未経験からIT業界に飛び込むチャンスが広がっています。ぜひこの機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
 

この記事の筆者:小林 佳代子
新卒でキャリアデザインセンター入社。転職情報誌および転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。

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