目黒蓮さん、有村架純さんが共演する月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)が、9月23日の放送で最終回を迎えました。SNSでは感動の声とともに賛否両論が巻き起こる事態に。ストーリーをおさらいしつつ、寄せられた反響を振り返ります。
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最終話のあらすじ
大学時代の恋人・南雲水季(古川琴音)がひそかに産んでいた娘・海(泉谷星奈)と2人で暮らし始めるも、水季の面影を探し寂しがる海と心がすれ違ってしまった月岡夏(目黒蓮)。弥生(有村架純)からの電話で、海の思いを聞かされます。「ママは夏くんの話たくさんしてくれた。だから夏くんともママの話したかった」。
仲直りをした2人が再び一緒に暮らし始めた矢先、夏は突然の休日出勤をすることに。海は「1人でお留守番にも慣れなきゃ」と話すも、夏は「いや、甘えよっ」と方々へ連絡。海がなついている水季の同僚・津野(池松壮亮)、弥生、弟の大和(木戸大聖)が次々と海に会いに夏のアパートを訪れます。
夏はようやく、親になる決意をした夏へと水季が遺した手紙を開封。「父親らしいことなんてできなくていいよ。ただ一緒にいて。いつかいなくなっても、一緒にいたことが幸せだったと思えるように」「海には自分の足で自分の選んだ道を進んでほしい。夏くんには大きくなってく海の足跡を後ろから見守ってほしいです」――そう書かれた手紙の裏には追伸が。
「海はどこから始まっているか分かりますか? 始まりは曖昧(あいまい)で、終わりはきっとない。今までいなかった夏くんはいつからかパパになっていて、今そこにいない私は、いなくなっても海のママです」――夏は海を連れて浜辺を歩き、かつて水季がそうしたように海に「いるよ!」と声をかけて後ろから見守るのでした。
1話冒頭と重なる感涙のラストシーン
1話冒頭で海が水季に対して投げた「海はどこから始まるの?」という質問が、水季の手紙を読む声、浜辺を歩く夏と海、「海のはじまり」という題字が重なるラストシーンで回収されました。
X(旧Twitter)では、「物語を通して水季から夏へバトンが渡された感じがしてボロ泣き」「1話と最終回の構図に号泣。海ちゃん、パパもママもいるよ」「最初と最後がオマージュされてるの本当に良すぎ」「水季の手紙で涙腺壊れた」「水季の残した想いがステキすぎて……涙」「夏くんの『甘えよ』からの津野くん、弥生ちゃん、大和、たまんないね」など感動の声が殺到しています。
水季の言動に納得の理由を得られず否定的な声も
一方、「幸せを強制終了させられ思い出の人にさせられた弥生さんは? 綺麗に終わったけど私には自己中の怖いドラマ」「水季と朱音は”産んで良かった“かもしれんけど、夏と弥生の心情考えると、母娘のやりとりに涙も出ないわ」「勝手に産んだのに周りに甘えて頼って育ててくださいとか、海を幸せにして自分も幸せになれとか、自分勝手な指示すぎるw」「“父親に内緒で子を産んで育ててた”ことの暴力性に納得の理由を期待してたけど…」「モヤモヤ解消してもらえると思ってたんだけど…津野くんはともかく弥生さんもこのよくわかんねえ関係から逃れられないままなの?」「え、これで終わり?」など否定的な感想も。
「子どもは親だけじゃなくて、周りのいろんな人に愛されて育っていく。そうやって人生は始まって広がっていくのを改めて感じられた素敵なドラマ」「素晴らしい最終回。家族は、本当はゆっくり時間をかけて“なる”ものだと思う」など、家族愛や人間愛に思いをはせた視聴者も多い様子。
水季の言動が賛否を呼ぶのも、今、海の周りにいる津野、弥生をはじめとした登場人物たちの人間的な魅力があったからこそではないでしょうか。
『海のはじまり』あらすじバックナンバー
・第11話
・第10話
・第9話
・第8話
・第7話
・第6話
・第5話
・第4話
・第3話
・第2話
・第1話
この記事の筆者:地子給 奈穂
編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌等の編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWeb戦略コンサルティングも行う。