面接で「趣味」を聞かれたので、好きなアイドルについて伝えたら落ちた……正直に答えたからですか?

正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答します。今回は「面接で想定外の質問をされた時の対処法」について。

面接で「趣味」を聞かれたので、推しているアイドルについて伝えたら落ちました。正直に答えたのがまずかったのでしょうか?
面接で「趣味」を聞かれたので、推しているアイドルについて伝えたら落ちました。正直に答えたのがまずかったのでしょうか?
正社員で長く働きたい女性のための転職サイト『女の転職type』の編集長である小林佳代子が回答します。今回は「面接で想定外の質問をされたときの対処法」について。
 

(質問)
面接で「趣味」を聞かれたので、推しているアイドルについて伝えたら落ちました。正直に答えたのがまずかったのでしょうか?

(回答)
アイドルについて答えたから不合格になったという可能性は低いでしょう。面接で趣味を聞くのは、「人物像をより詳しく知りたい」という企業側の意図が考えられます。本来面接において、仕事とは関係のない質問は望ましくないですが、回答の仕方次第ではアピールになることも。面接官が本当は何を聞きたいと思っているのかを察知して回答することをおすすめします。


詳しくは以下で解説します。

面接で「仕事と無関係な質問をされた経験がある」は7割以上

仕事とは関係ない質問をされたことある?『女の転職type』データで知る仕事と女性より
仕事とは関係ない質問をされたことある?(画像出典:『女の転職type』データで知る仕事と女性、以下同)
『女の転職type』会員向けに実施した面接についての調査では、約7割の人が「仕事と無関係な質問をされた経験がある」という結果になりました。中でも「趣味」は4割以上の人が面接で聞かれた経験があり、よくある質問の一つであることが伺えます。

本来、面接で応募者の適性・能力に関係がない事項を尋ねるのは配慮が必要なこと。親の職業やライフプランに関することなど、踏み込んだ質問をされた場合は、回答を差し控えるのもありです。

企業が趣味について聞く意図は人柄を知るため

企業が応募者に趣味など仕事と直接関係のないことを聞く理由としては、大きく三つの理由が考えられます。一つ目は仕事の話だけでは見えにくい応募者の人物像を探るため。二つ目はコミュニケーションや対話力があるかを判断するため。三つ目は応募者の緊張をほぐすためです。

「アイドルを推しているから」という理由で面接に落ちたとは考えにくいですが、趣味の話を通じて、あなたが「どんなことを楽しいと感じるのか」「好きなこととどう向き合うのか」などの人柄面を見ていた可能性はあります。例えば「アイドルのどんな点が魅力なのか」と聞かれたとき「かわいいし、声も好き」とだけ答えるのと「夢に挑戦している姿に元気をもらえるし、自分もそうありたいとポジティブになれる」「〇〇さんの楽曲からこんなことを学んだ」と答えるのとでは、受ける印象は異なりますよね。

面接はあくまでも自分の能力や人柄をアピールする場。趣味を聞かれたとしても、その趣味への熱量や素晴らしさをただ話すのではなく、面接官が本当は何を聞きたいと思っているのかを察知したり、自分のいい面や人柄が伝わるような話し方をしたりするように心がけることが大切です。

なお、趣味によってアピールにつなげるのが難しい場合や、偏った味方をされる可能性がある場合は、比較的受け入れられやすい別の趣味を伝え、リスクを減らすのも有効です。

面接通過のカギは事前準備。しっかり備えて面接にのぞんで

転職活動で不通過になったとき、その理由がフィードバックされることはほとんどありません。そのため「なぜ落ちたのか分からない」と悩む求職者の人は多いでしょう。
落ちた理由は何だったと思う?『女の転職type』データで知る仕事と女性より
落ちた理由は何だったと思う?
面接に落ちたことがある人に、不通過の理由として思い当たることを聞いてみたところ「スキル不足」が1位でした。そのほか「企業・業界研究不足」「自己分析不足」「想定問答の準備不足」など事前準備に関する回答も上位に挙がりました。
面接前にやっておけばよかったと後悔したことはある?『女の転職type』データで知る仕事と女性より
面接前にやっておけばよかったと後悔したことはある?
それに伴い「面接前にやっておけばよかったと後悔したこと」でも「企業研究」「自己分析」「想定問答の準備」などが上位に挙がっており、面接において事前準備がいかに重要であるかが分かる結果となりました。

現職の合間をぬって転職活動したり、複数企業の選考を同時並行している場合は、事前準備に割く時間を確保するのも大変ですが、面接は企業にとっても求職者にとっても互いの理解を深める貴重な機会。悔いのない選択ができるよう、しっかり事前準備を行った上で臨めるといいですね。
 

この記事の筆者:小林 佳代子
新卒でキャリアデザインセンター入社。転職情報誌および転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。

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