【実際の投稿:幡野広志氏、悪意のある写真について言及】
「これ以外にも絶対に撮ってるはずなのに」
幡野さんは「ライブドアニュース」の公式Xのポストを引用し、「写真を仕事にしていて、写真でここまでの無礼を働けるのはすごいなと思います」とつづっています。どこかのメディアが卓球女子日本代表の平野美宇選手が試合に勝ったという記事を書き、それをライブドアニュースがXでポストしたところ、サムネイル画像が“無礼”だと注目を集める事態に。問題の写真は、平野さんのちょうど鼻の部分に卓球のボールがかぶった瞬間を捉えています。面白おかしく捉えることもできる写真のため、メインの写真として使うにはいささか問題があるようにも見えます。さらに幡野さんは、「被写体への敬意はどこに。国を代表してたたかうアスリートへの敬意はどこに」ともつづっています。なお、同メディアはすでにポストを削除済みです。
コメントでは、「この写真が社内の何人かの目を通したうえで選ばれた、ということを想像するとあまりにひどいと思います」「悪意の塊だな」「こういう内輪ノリみたいな表現を大々的にやっちゃうメディア嫌だな…」「浅田真央のときやってたやん」「これ以外にも絶対に撮ってるはずなのに」「メディアの品位も何もないですね」「ひどすぎる」など、批判の声が相次ぎました。
「平野選手のことを見下している」
幡野さんは一般人のポストも引用し、ほかのメディアでも見たという声には「写真に関心がなかったり、写真が好きじゃない人が写真を扱うと、写真なんてどうでもいいからそうなってしまうんです」と返し、きっと撮影したデータは全て編集部に渡しているので編集部に責任があるという声には「『撮ったデータをそのまま即渡してるだけ』をしている時点でカメラマンじゃなくてダメラマンなんです」と返しています。さらに「優秀なカメラマンなら『この写真使わないで』って編集者にいうし、そもそも優秀なカメラマンだったらこの写真を編集者に送らないっすわ。もっといえば、大谷選手にはこういうことしないんですよ。怒られそうだから。平野選手のことを見下しているからできることなんです」とも意見を述べました。
カメラマンに求められる能力とは?
また、「目的が腐すことか、PV数を増やすみたいな、被写体のことをまったく考えていないから、何人の目を通してもOKになるんです。スポーツは変な表情の写真がどうしても撮れてしまうので、素材はいくらでもあって我が社も我が社もとならないことを願います」と昨今のメディアの姿勢についても言及。そして「写真のチェックができないのはカメラマンじゃなくてシャッターマンです。シャッターマンの仕事なら仕方ないと思います。いまはカメラの性能があがって無尽蔵に写真を撮れるから、フォトグラファーに求められる能力はセレクトです」と、近年誰でも写真が撮れるようになってきた状況を踏まえ、カメラマンに求められる能力は「セレクト」とも明かしています。
平野選手の次の試合はいつ?
現在、フランスで開催されているパリ五輪。今回問題となった写真の記事では、平野選手はシングルス3回戦でインドの選手と対戦し、快勝を収めたことが伝えられました。ベスト8入りです。次回は準々決勝で、日本時間同日の19時から試合開始です。世界ランク8位の韓国のシン・ユビン選手と対戦します。次こそメディアは平野選手の格好いい写真を使ってくれるのか、要チェックですね。