オヤカクで始まる会社の学校化
企業側は、入社をする際に保護者にも承諾を求めたり、オリエンテーションに参加をしてもらったりすることで、「ホワイト企業だとアピールできる」「親を味方につけられる」などと自分たちに都合のいいことばかりを想定しているが、実は「親がわが子が勤める会社へ注文をつける権利」を認める、という非常にリスキーな側面もある。つまり、分かりやすく言えば、オヤカク、オヤオリというのは、モンスターペアレントに「会社=学校」という誤解を広めてしまう恐れがあるのだ。「会社の学校化」が進めば当然、ハラスメントも学校化していくというわけだ。
「上司のパワハラでうちの子がうつになった」「オヤオリで聞いていた話と違うぞ!」。そんな保護者からのクレームが殺到して、業務に支障を来す会社が続出――なんて未来がもうそこまできているのかもしれない。
この記事の筆者:窪田 順生
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経てノンフィクションライター。また、報道対策アドバイザーとしても、これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行っている。
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経てノンフィクションライター。また、報道対策アドバイザーとしても、これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行っている。