地域別で最も多かったのは、約300万人の「南米」、次いで、約162万人の「北米」、オーストラリアやニュージーランド、ソロモン諸島などを含む「大洋州」が約14万人と続きました。今回は、国別ランキングを発表します。
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2位:アメリカ(約150万人)
2位は、アメリカ。アメリカにおける日系人の歴史は古く、最初の日本人労働者たちがハワイに渡ったとされる1868年に始まります。日系移民の歴史が長いカリフォルニア州とハワイ州に日系人が多く、特にアメリカ屈指の大都市・ロサンゼルスのある南カリフォルニアには全米最大の日系コミュニティが形成されています。外務省が発表している「海外進出日系企業拠点数調査」によると、アメリカの日系企業の拠点は8673カ所(2022年10月1日時点)。エリア別ではシカゴやロサンゼルス、 アトランタなどに多く、ハワイにも約200カ所の拠点が置かれています。
観光スポットにもなっているアメリカ初の日本人街・サンフランシスコの「ジャパンタウン」のほか、アメリカ最大の日本人街・ロサンゼルスの「リトル・トーキョー」には、紀伊國屋書店やアニメイトなど日本文化に触れられる店舗が立ち並び、さまざまな人種の人が集まる人気スポットとなっています。
1位:ブラジル(約270万人)
1位は、ブラジルでした。ブラジルへの日本人移住の始まりは、1908年のサンパウロ州にあるコーヒー農場への雇用契約集団移住でした。1924年以降は日本政府が国策として移住を推し進めたこともあり、戦前にはブラジルの日系人の人数は約18万9000人にのぼりました。人口約1200万人以上を抱える、南半球最大の都市・サンパウロには多くの日系人が住んでいます。外務省が発表している「海外進出日系企業拠点数調査」によると、ブラジルの日系企業の拠点は682カ所(2022年10月1日時点)。そのうち、サンパウロに393カ所の拠点が集中しています。
サンパウロ市の中心部にある「リベルダージ地区」は世界最大級の日本人街(現在は東洋人街)として知られ、最寄り駅の「リベルダージ駅」は2018年に「ジャポン・リベルダージ駅」に改名されるほど。街の入り口には赤い大鳥居が立ち、日系人が経営する日本食の飲食店や食材がそろう店、書店などが立ち並びます。日本ではおなじみの牛丼チェーン店「すき家」のブラジル1号店も2010年にリベルタージ地区周辺に出店されました。
この記事の筆者:福島 ゆき プロフィール
アニメや漫画のレビュー、エンタメトピックスなどを中心に、オールジャンルで執筆中のライター。時々、店舗取材などのリポート記事も担当。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は5年。