「All About」デジタル・白物家電ガイドのコヤマタカヒロが解説していきます。
(今回の質問)
電子レンジに「入れてはいけない物」って何ですか?
(回答)
漆器や陶器、金属製品や耐熱性のない容器、破裂する食材などはNGです。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
漆器や陶器、金属製の容器はNGです
まずは簡単に電子レンジの仕組みについて解説しましょう。電子レンジはマイクロ波によって、食材に含まれている水分子を振動させることで摩擦熱によって温める仕組みとなっています。このため、水分子を含まない食品は温めることはできません。逆に水分子が含まれていると発熱してしまいます。木や竹のお皿、漆器などはわずかながら水分が含まれることがあるため、焦げたり、ヒビが入ったりすることがあります。また、陶器のお椀なども水分が残りやすいので注意が必要です。
耐熱ガラス以外のガラス容器も急激な温度変化に耐えられず、割れてしまう場合があります。金属製の容器の場合、火花が飛び散ったり、燃えることがあります。これは金属の表面にいる電子がマイクロ波と反応してしまうために達成する現象。アルミホイルでも発生することがあるので注意が必要です。
一方で、耐熱ガラス製の容器やシリコンケースなどは熱くなりにくいので安心。基本的には、電子レンジOKと記されていないお皿や器、容器はNGだと考えましょう。
食材は破裂、突沸しないように注意!
続いて、入れてはいけない食品についてです。例えば卵はそのままで入れると急激な温度上昇により破裂してしまいます。かならず殻を割り、黄身につまようじなどで穴を開けるか、まぜ合わせてから加熱しましょう。このほか、ギンナンやソーセージ、たらこなど、皮や膜で包まれた食材は破裂の危険があります。事前に穴を開けるなどして、蒸気が中にたまらないようにしましょう。
また、水分が少ない食材を温める時には注意が必要。乾いたままでレンジに入れると表面が焦げてしまう場合があります。芋類などをレンジで温めるときは水にくぐらせておきましょう。ドライフルーツやスパイス類なども同様です。
また、当然ですが、カレーなどが入ったレトルトパック、缶詰もNGです(※電子レンジでの調理に対応しているレトルトパックは問題ありません)。発火の危険があるほか、未開封の場合、破裂するリスクもあります。電子レンジが壊れてしまうケースも考えられるので、事前に対応容器に移してから温めましょう。
All About ガイドがすすめる電子レンジ:パナソニック「NE-FL1A」
この記事の筆者:コヤマ タカヒロ
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。