漫画家・新條まゆ氏、「業界最大の問題かもしれない部分」を提言。「論理的に発言できる漫画家さんは素晴らしい」と称賛集まる

漫画家の新條まゆさんが、「ずっと投稿できずにいた」という漫画業界の課題について提言し、「おっしゃる通り」と共感の声が寄せられています。(サムネイル画像出典:新條まゆさんXより)

漫画家の新條まゆさんが2月14日、自身のX(旧Twitter)を更新。「書き上げたはいいけど、ずっと投稿できずにいた、漫画業界最大の問題かもしれない部分に提言しました」とつづり、メディアプラットフォームのnoteのリンクを添えて投稿しました。
 

【実際の投稿:新條まゆ氏、漫画業界に提言】

『漫画家が出版社に搾取される時代が始まっている』

新條さんは同日に自身のnoteを更新し、『漫画家が出版社に搾取される時代が始まっている』と題した記事を公開しました。「『搾取』この言葉を使うことに抵抗がなくはないですがやはりそうとしか考えられない現状です…」「悪しき慣習が漫画家の首を締めています」と切り出し、「まだ漫画がデジタルじゃなかった頃」と、「デジタルの時代になった今」を比較しています。
 

デジタル化以前は「頼もしい存在」だったという出版社ですが、電子書籍が普及した今、「配信会社に配信を許諾して、漫画家から貰ったデータを配信会社に横流しするだけ」「ザックリですが、やることほとんどなくなったわけです」とつづっています。その中で、「電子書籍での漫画家の印税率は15%~20%という状況。紙の印税率よりもちょっとだけ高いくらい。むしろ20%貰えてる人は少ないんじゃないでしょうか」「漫画家のパーセンテージ、低くない?」と、問いかけています。

小学館が電子書籍の配信元に圧力をかけた過去も明かす

続けて、「わたしの経験も踏まえて語っていきますが」と前置きし、「すべての権利を引き上げるという段階でも揉めたのですが電子書籍の権利だけは残してほしいと言われました」「ですが、お断りをして、当時出版社を通して取引していた電子書籍の配信元にこれからは出版社を通さず、直接取り引きして代わりに配信料を上げてほしいと交渉しました。このことを知った小学館が配信元の会社に圧力をかけました。『そうやって作家と直接取り引きするならうちからいっさい漫画を配信させない』」と告白も。
 

新條さんは、「時が過ぎ、出版社が電子書籍での印税率を取りすぎてると気がつく作家も増えましたがどんなに交渉しても『他の作家もこの率だから。この契約がひな形だから』と印税率を変えません。出版社が莫大に印税率を搾取してるという構図です」と主張します。
 

そして、「漫画家の皆さん、もう一度契約書を見直してください。自分の働きに見合った契約になっているかと…」「生きるための知恵をつけてください。もう、出版社におんぶに抱っこは限界が来てます」とメッセージも送りました。
 

Xの投稿には、「新條まゆ先生…本当に真正面からぶつかってるな」「おっしゃる通り」「きちんと論理的に発言できる漫画家さんは素晴らしい存在」「声をあげてくださってありがとうございます」など、共感と称賛の声があふれました。

新條まゆさんプロフィール

新條まゆさんは1994年に『あなたの色に染まりたい』(小学館、以下同)でデビュー。代表作は『快感・フレーズ』『ラブセレブ』など。最新作『虹色の龍は女神を抱く』が、コミックシーモアやブックライブなどで電子書籍で配信中。インテリアと住宅の総合プロデュースのMaison de Coconも経営しています。
 

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