今回の相談内容は「面接で結婚・出産の予定を聞かれた場合」についてです。
(質問)
転職の面接の際、結婚や出産の予定を伝えると選考で不利になりますか? もし面接で聞かれたらどうしたらよいでしょうか?
(回答)
基本的には結婚や出産の予定があることで、選考上不利になることはありません。聞かれた場合には正直に答えることをおすすめします。企業がこうした質問をする理由は、「長く活躍できるか」を確認するためという場合が多いです。望ましくない質問ですが、聞かれた場合は意図をくんで回答した方がいいでしょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
仕事への熱意や周囲の理解も合わせて伝える
一般的に、結婚の予定があることが転職する上で不利になることはないです。それに、面接で結婚や出産の予定を聞くことは男女雇用機会均等法の観点では、本来望ましくありません。企業がこうした質問をする理由は、長く活躍してくれる人なのかを見極めたいから。企業は短期で離職したり、すぐに長期休暇などを取ったりする懸念のない人材を採用したいと考えています。そのため、結婚や出産の予定があるかを聞き、「転職回数が多い」など他の懸念材料と同様に検討したいという意図があるのです。
もし、結婚の予定がある場合は正直に伝えた上で、「仕事を結婚前と変わらず続けていくことは、パートナーとも話して決めています」など、パートナーも同様の考えであると話してみてください。
また「長く活躍してくれる人なのか? 」と思っている企業に対して、「入社後は、こんなキャリアを積んでいきたいと思っています」など、長期的に働く意思を伝えることはアピールにもつながります。
“正直に伝える”ことが自分にとっても重要
出産の予定に関しても、基本の考え方は結婚と同様です。本来望ましくない質問ですが、もし質問をうけた場合は企業側の視点に立って回答する方がベターです。今後出産を希望している場合も正直に伝えていいでしょう。その際、入社後すぐに妊娠・出産の予定はないこと、長期的に働きたいと考えていることなどを一緒に伝えた方がいいでしょう。
また、妊娠の予定はないと伝えていても予定外に妊娠してしまうことがあるかもしれません。雇用主が妊娠を理由に罰則を与えることはできないので安心していいものの、企業によっては育児休暇を取得できる勤続年数が労使協定で決まっていて、入社後すぐの場合は育児休暇が取得できないことがあります。
自身にとって重要な条件面を確認するためにも、できるだけ正直に伝えた上で転職活動をすることをおすすめします。
この記事の筆者:小林 佳代子
新卒でキャリアデザインセンター入社。転職情報誌および転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。