神様のご利益にあやかりたいと願い、神社に参拝する人も多いでしょう。しかし、神社には「参拝しないほうがいい」とされる日があることを知っていますか?
今回は、ご利益が得られない無駄な参拝とならないように知っておきたい、「神社に参拝しないほうがいい日」とその理由について紹介します。
神社に参拝しないほうがいい日
■不成就日
不成就日(ふじょうじゅび)とは、「何をやってもうまくいかない」といわれている縁起の悪い日(凶日)です。
十干十二支の組み合わせによって吉凶を判断する「選日(せんじつ)」の1つで、天赦日や一粒万倍日などの吉日とは正反対にあたる不成就日は、何か行動を起こすには不向きな日とされています。
文字通り、願いが成就しない日なので、この日に神社へ参拝しても神様のもとへ願いが届かず、願いがかなわない可能性が高いといわれています。
■赤口
赤口(しゃっこう)とは六曜の1つで、「仏滅」の次に縁起が悪い日です。
この日は陰陽道の「赤舌神(しゃくぜつしん)」という、極悪で恐ろしい鬼神が支配する日とされ、別名は「赤舌日(しゃくぜつにち)」ともいわれています。
この鬼神が、人々を悩ませ惑わすことから、何事にも支障が出やすい日とされているため、何か行動を起こすのはおすすめしません。
特に神社は神聖な場所であるため、殺生や血に関する物事を持ち込むのはタブー。「赤」という字が血や火を連想させる赤口に神社へ参拝することは、神様への不敬にあたるとされ、怒りをかってしまう恐れがあるといわれています。
ただし、どうしても赤口に参拝したい人は、午(うま)の刻(11時から13時まで)の間は、鬼神が休んでいる時間といわれているので、この時間帯を選ぶと良いでしょう。
■鬼宿日
鬼宿日(きしゅくび・きしゅくにち)は、「二十八宿(にじゅうはっしゅく)」といわれる天文学を基にした暦の「鬼宿」にあたる日のことです。
この日は「鬼が家(宿)にいる日」とされ、物事の邪魔をする鬼が外を出歩かないため、何事もスムーズに行うことができるといわれている吉日です。
しかし、「鬼が家(宿)の中にいる日に嫁入りをすると、嫁と鬼が鉢合わせしてしまう」とされ、婚礼に関することはNG。婚礼関係で神社へ参拝するのは避けたほうがよいでしょう。
■生理の日
古来より「血は穢れである」という考えがあった日本では、生理の時には神社への参拝を避けるべきといわれてきました。
「穢れ」と聞くと「汚れ」を連想してしまいがちですが、生理=汚いものという意味ではありません。
出血や痛みで体力が消耗し、正常(清浄)な状態ではなくなる「気枯れ」を指し、ホルモンの影響で不調を感じやすい生理中は、無理をして参拝をしなくても良いという配慮がなされたもの。
現代では穢れの風習はほとんど残っていないため、あまり気にする必要はありませんが、生理中で体調がすぐれない場合は、無理に参拝せずに自身の体をいたわりましょう。
■忌中
忌中(きちゅう)とは故人が亡くなってからの期間のことを指し、神道(しんとう)では50日間、仏教では49日といわれています。
神社では「死は穢れである」という考え方から、その状態で神社に参拝するのは良くないとされ、特にお祝いごとに関する参拝は控えるべきといわれています。
ちなみに、お寺であれば忌中であっても参拝するのは問題ありません。忌中が明けて、一周忌が終わるまでの「喪中」であれば、神社への参拝も問題ないとされているので、忌中が明けてから参拝するようにしましょう。
せっかく神社に参拝するなら、神様のご利益にあやかりたいもの。せっかくの開運行動を無駄にしないためにも、参拝しないほうがいい日を避けてお参りするようにしたいですね。
この記事の執筆者:木村 友奈 プロフィール
モンテッソーリ教育を行う幼稚園での教諭歴4年、保育士歴5年。出産後、フリーライターとして育児・教育・生活情報のほか、趣味の温泉、神社、パワースポットにまつわる記事を執筆。