全自動おそうじトイレ「アラウーノ」シリーズを開発しているパナソニックに聞いてみました。
(今回の質問)
トイレのつまりを予防する効果的な方法はありますか?
(回答)
小洗浄は小のときだけに。トイレットペーパーの多量使用にも注意しましょう。また、洗浄水量を増やすと予防になる場合もあります。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
節水意識の「小洗浄」が詰まりの原因に
1990年代より「大洗浄・小洗浄」の切り替えができる大便器が多く普及してきましたが、各社それぞれに対応した水量設定となっており、「節水のため」と大便を小洗浄で流してしまうと、便器内だけでなく、汚物が配管内にも残りやすくなり、配管内での詰まり発生の原因となる場合があります。配管内での詰まりは専門業者による清掃(高圧洗浄など)が必要となり、費用も高額になるため注意が必要です。トイレットペーパーの多量使用には要注意!
トイレットペーパーを多く使いすぎてしまうと、便器詰まりの原因になる場合があります。また、下水管までの配管の長さ・勾配・曲がり数などの現場条件によっては、配管内に汚物が残ってしまい、それが配管詰まりの原因になることもあるので注意が必要です。そのほか、タンクに十分に水量が供給されていない場合や、所定の水圧が確保されていない場合、尿石が付着している場合なども、つまりの原因となる恐れがあります。
洗浄水量を増やすと予防になる?
このような場合にまず有効なのが、ホームセンターなどで販売されている水洗トイレ用ラバーカップを使用すること。また、タンクに十分に水量が供給されていない場合には、一度取り扱い説明書を確認してみましょう。こういった状況を事前に防ぐ予防策としては、「便器の洗浄水量を増やす」ことも有効です。ほとんどの便器は、洗浄水量を増やす設定変更をすることができます。取り扱い説明書を読んで、設定を変更してみても良いでしょう。
しかし、トイレつまりの解消・予防は、一般の人には難しい作業が多いことも事実。原因には複数の要因がある場合もあるので、詰まりが気になる場合には一度購入した取扱店に問い合わせるのがよいでしょう。
この記事の回答者:酒井 武之
パナソニック ハウジングソリューションズ 水廻りシステム事業部 商品企画部 部長
パナソニック ハウジングソリューションズ 水廻りシステム事業部 商品企画部 部長