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第3話のあらすじ
年の離れた友人・大地(中島颯太)から、年上の男性に贈るプレゼントを探すため、買い物に付き合ってほしいと頼まれる誠(原田泰造)。訪れた雑貨店で、誠はかわいらしいクマのイラストがデザインされたパスケースを見つけ、息子の翔(城桧吏)を思い浮かべます。しかし、店員に声を掛けられると、逃げるようにその場を去ってしまい……。そんな誠は、買い物を終えた大地に翔のことを相談します。息子はなぜ学校に行かなくなったのか、メイクやネイルをするのは女性になりたいからなのかを尋ねる誠。それに対して大地は、世の中にはトランスジェンダーだけでなく、女性的な服装を好んでいても、心は男性で女性を好きになる人もいることを教えます。
大多数の人と違う人生を生きる人にとっても、自分自身を理解するまでには時間が掛かることを伝え、翔と焦らずコミュニケーションを取るよう勧める大地。しかし、翔に拒絶されている誠は肝心のコミュニケーションが取れないことで、さらに悩みます。そこで大地は、まずは翔を応援することから始めてみたらどうかと助言するのです。
診察後、美穂子が大地の母であることを知った誠は、思わず大地について「ゲイにしとくのはもったいないくらいだ」と口を滑らせてしまいます。その発言に、美穂子は生物界でも性別や性愛は多岐にわたっていることを教え、さらにそのような理屈を抜きにしても、子どもが望む生き方を尊重したいと話すのです。
そこに、診察室のそばで美穂子の言葉を聞いていた大地が、愛犬のシロに引っ張られて姿を現します。誠は抱っこしたシロにおしっこをかけられてしまい、そのまま自宅に帰ろうとするも、近くのお弁当屋さんで働く妻・美香(富田靖子)の姿を見て、大地を銭湯へ誘います。
お風呂に浸かりながら、誠は美穂子にした失言を大地に打ち明け、謝罪。大地は、よく言われることだと誠の謝罪を受け入れながらも、「俺が誰を好きになるかなんて超個人的なこと。誰にも関係ないのに」と漏らします。その言葉について考える誠は、脱衣所で目にした男性客のパンツの多様さにヒントを得て、「おっさんのパンツ」と「心の性別」をリンクさせ、自分なりの理解を示すのでした。
男女の枠という従来の考え方からアップデートした誠は、大地と訪れた雑貨店でパスケースを買い、翔に贈ります。父からの思わぬプレゼントに笑顔を見せる翔。そこへ美香のもとに、翔が通う高校から進級に関する来校依頼のメールが届き……。
今後の見どころとSNSでの反響
第3話は、誠と大地がたまたま訪れた銭湯をきっかけに、タイトルが回収されるという重要な回となりました。当事者である大地や母・美穂子から伝えられる言葉に、学びを得た人や、理解を深めた人も多かったのではないでしょうか。放送を終えて、X(旧Twitter)では「タイトル回収に納得。誠さんなりの大きな収穫だったんだ。染み付いた偏見があるからすぐには変われないけど謝ることが出来る誠さんが良い」「人の性がどんなであったとしても、おっさんのパンツと同じ、どうだっていいもんなんじゃね、という原田泰造のメッセージはすごく良かったなぁ」など、絶賛の声が寄せられています。
27日放送の第4話では、「おっさんのパンツ」をヒントに気付きを得た誠が、価値観アップデートの“ステージ2”へと進んでいきます。翔の再登校を巡って、誠がまた1つ成長できるかどうかが見どころとなりそうです。
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』あらすじバックナンバー
・第2話・第1話
この記事の筆者:柿崎 真英 プロフィール
2019年よりフリーランスライター・エディターとして活動。月刊誌やニュースサイト編集者としてのバックグラウンドを持つ。現在はローカルメディアでの活動を中心に、エンタメ・トレンド記事なども執筆。