上司より先に帰ったらダメですか? 「絶対にしてはいけない」帰り方もある? 【マナーのプロが解説】

上司や先輩がまだ仕事をしているのに先に帰るのは、マナー違反なのでしょうか。「All About」ビジネスマナーガイドの美月あきこが解説します。

上司より先に帰るのはマナー違反?
上司より先に帰るのはマナー違反?
仕事は終わったけど、まだ上司や先輩が仕事をしていて帰りづらい……。そんな経験がある人も多いのではないでしょうか。このような場合に帰ることは問題なのか、「All About」ビジネスマナーガイドの美月あきこが解説します。
 

(今回の質問)
上司より先に帰るのはマナー違反ですか?

(回答)
気まずさを感じる人が多いかもしれませんが、上司より先に帰ることはマナー違反ではありません。ただし、あいさつや気遣いは大切です。知らん顔で帰る、上司のいない間にコソコソと帰ることは絶対にやめましょう。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

「定時以降はいつでも帰ることができる」のは当然の権利

学生時代にスポーツをやっていた人などは特に、いわゆる「上下関係」が身についています。例えば相撲部屋では、番付が上の順番に食事をします。このように善し悪しはともかく、日本では現代でも上下関係が重んじられている風潮があります。社会人になっても、これを感じている人は少なくないのではないでしょうか。もちろん、やりすぎの上下関係は、パワハラの温床になりかねないので要注意ですが……。

そのような状況だと、上司より先に帰ってよいものか、気になりますよね。結論からいえば、これはマナー違反には当たりません。自分の仕事が終わっているのであれば、定時以降はいつでも帰ることができます。当然の権利です。むしろ、会社としては、やるべき仕事もないのに会社に残られて、残業代を無駄に払うようになる方が迷惑です。定時を過ぎて、自分の仕事が終わったら、速やかに帰るようにしましょう。

「上司が席を外したときにこっそり帰る」はNG!

ただし、帰る際に上司や周囲に対して気遣いを示したり、きちんとあいさつをすることは社会人として必須のマナーです。知らん顔で、黙って帰ることは、絶対にしてはいけません。先に帰る時は「お疲れさまでした。お先に失礼します」という定番のフレーズを使うのが無難。上司が忙しそうにしている場合は、「何かお手伝いできることはありませんか?」と一言添えるのも好印象です。実際に何か手伝わされることになっても、内心はさておき、嫌な顔は見せないよう大人の対応を心がけましょう。

上司や先輩などが席を外したところを見計らって、コソコソと帰る人を時折見かけます。気まずさからこのような行動をしてしまうのでしょうが、あいさつをしないことは社会人として最もやってはいけないことです。周囲の誰が見ているか分かりません。それ以前に、上司や先輩がそれに気付かないということは、まずないのです。帰りたい一心でやってしまったことが、自身の評価を下げることになったとしても文句は言えません。

上司より先に帰ることを、気まずいと感じるかもしれません。これは、前述した通り、日本の社会に根強く残る上下関係に起因するものです。しかし、堂々と明るいトーンであいさつをすれば、気まずいことなど一切ありません。むしろ、上司や周囲との関係が良好になるでしょう。

 
この記事の筆者:美月 あきこ
17年間の国際線キャビンアテンダント経験を基に人財育成トレーナーとして活躍。人財育成会社、CA-STYLE設立。全国で講演、研修経験多数。著書に『15秒で口説く エレベーターピッチの達人』(祥伝社)など。
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