寒くないしうるさくない! 超刷新されてもはや「ミニM-1」な敗者復活戦の新ルール。国民投票は廃止です

日本一の若手漫才師を決める大会、M-1グランプリ2023の敗者復活戦の国民投票と呼ばれていたこれまでの審査方法や開催場所が変更されて話題になっています。(サムネイル画像:M-1グランプリ公式Xより)

M-1の敗者復活戦、国民投票廃止!

日本一の若手漫才師を決める大会、M-1グランプリ2023の敗者復活戦の開催場所や審査ルールが変更になり話題です。大幅変更のため、当日までにサクッと理解しておきましょう!
 

寒くないしうるさくない! 史上初の屋内開催

M-1グランプリが2015年に復活して以降、決勝の当日に、決勝戦が開催されるテレビ朝日近くの六本木ヒルズアリーナで開催されてきた敗者復活戦ですが、2023年は新宿住友ビルの三角広場での開催に。
 
名前は「三角広場」と屋外っぽいですが、実際は空調完備の屋内空間。e-Sportsイベントなどにも使われる会場なので、決勝のテレビスタジオや準決勝の劇場ホールには及ばないものの、音響設備も期待できます。

これまでの六本木ヒルズアリーナは、むしろこちらの方が広場感のある吹き抜け空間。12月末の寒空の下は観客にとっても厳しい環境であり、過去には夕方のチャイムや車の走行音がネタに被ってしまうといったアクシデントも発生していました。

そういった笑いの起こしづらい、邪魔のされやすい環境である屋外ではなく、最新設備の整った屋内ステージになったことは、出場する芸人にとって朗報といえるでしょう。

国民投票廃止! ランダムに選ばれた観客投票の勝ち抜き戦

さらに大きく変わったのは、審査方法です。国民投票と呼ばれる、2015年から続いてきた視聴者による投票が廃止に。

会場に行けない日本中のM-1ファンが参加できる良さはあったものの、当日のネタの出来ではなく人気や知名度に左右されることが批判されてきた審査方法が、ついに変更されることになりました。

新たに導入された敗者復活戦ルールは、準決勝敗退の21組がABCの3ブロックに分かれて順にネタを披露します。
TVerの決勝進出者発表記者会見より
画像:決勝進出者発表記者会見(TVer)より
会場の中からランダムに選ばれた500人の観客が審査員となり、1組ずつのネタ終わりで「暫定勝者」と「挑戦者」のどちらが面白かったかを投票。勝ち残った1組がブロック勝者になります。
画像はTVerの決勝進出者発表記者会見より
画像:決勝進出者発表記者会見(TVer)より
1対1の勝ち残り方式はTHE W、どちらが面白かったかを観客が投票する点はTHE SECONDと、他の賞レースのやり方を取り入れたかのような、より納得のいく審査方法になりました。

最後に決めるのは芸人審査員! もはやミニM-1グランプリ?

そして、各ブロックの勝者3組から、芸人審査員の投票によって敗者復活の1組が決定されます。
TVerの決勝進出者発表記者会見より
画像:決勝進出者発表記者会見(TVer)より
芸人審査員の人数や誰が担当するかは未発表ですが、公式Webサイトでは「M-1決勝の舞台を知り尽くした芸人」と紹介されており、過去の優勝者やファイナリストの選出が予想されます。

まず考えられるのは、NON STYLEの石田明さんです。2008年に優勝、2009年に連覇を目指して敗者復活からの決勝3位、2015年には決勝の審査員も務めた実績があり、昨年の敗者復活戦にも観覧席ゲストとして出演しています。

その他、石田さんと同じく決勝の審査員経験のある笑い飯の哲夫さんや、近年の敗者復活戦で観覧者ゲストだった銀シャリの橋本直さん、スピードワゴンの小沢一敬さんなど、候補は歴代ファイナリストの数だけ考えられますが、誰になっても豪華な面々になりそうです。

納得性のある審査方法に、豪華な芸人審査員。もはや「ミニM-1グランプリ」といってもいいほどの熱い戦いが予想される今年の敗者復活戦。決勝進出者は、これまた例年とは異なり、敗者復活戦の番組内にて発表されます。

M-1ファンの皆様は、12月24日の15時からの生放送を今年もお見逃しなく!


この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、LOFT公式YouTubeチャンネル『コントするイシカワくん』シリーズのコント台本・出演、KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。お仕事あればお気軽にご連絡ください。AIから仕事を奪うのが目標です。
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