そんな「ONUとルーターの違い」について、LAN/無線LANの専門家で「All About」ガイドの岡田庄司が解説します。
(今回の質問)
ONUとルーターは何が違うの? 見分け方は?
(回答)
ONUは光信号をデジタル信号に変換する機器です。ルーターは、ONUから受け取ったデジタル信号を複数の端末で利用するための機器です。通常、インターネット側からONU→ルーターの順につながっています。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
「ONU」と「ルーター」は役割が全く異なる
光回線でインターネットを利用する場合、電柱から家へ引き込まれている光ケーブルの点滅信号をルーターで扱うことができるデジタル信号に変換するのがONUの役割です。ONUで変換されたデジタル信号を、複数の端末で同時に利用するための機器がルーターです。さらに、ルーターは、データを送受信する際の交通整理も行っています。例えば、同じルーターを利用している夫と妻のスマホで、夫がタップした釣り情報のデータは夫に、料理情報は妻に届けられるようになっています。ルーターは有線のルーターもありますが、Wi-Fiで利用する無線LANルーターが現在の主流となっています。
ONUの代わりに、モデムという機器が利用されることもあります。モデムはONUと同じように信号を変換する装置ですが、電話やCATV(ケーブルテレビ)回線などで送られるアナログ信号をデジタル信号に変換する装置です。最近では、急速に高速な光回線に置き換わっています。
ONUと無線LANルーターはどのように接続されている?
インターネットへの接続方法は、数多くあるので、ここでは一般的な、光回線を複数のスマホやコンピューターで利用する例について具体的に解説します。筆者の書斎にあるONUと無線LANルーターの接続状況を画像で見ていきましょう。以下の画像がONUです。右側の細いケーブルが光ケーブルで、光信号をONUでデジタル信号に変換して白いLANケーブルに出力しています。緑のLANケーブルもありますが、これは筆者宅の光電話用のケーブルです。
この記事の筆者:岡田 庄司
ライター歴は20年以上。パソコン通信時代からネットワークに興味を持ち、LANや無線LANが一般に普及する前からLANの話題を追いかけ続けている。著作はすでに40冊を超え、テクニカルライターとしても活動している。
ライター歴は20年以上。パソコン通信時代からネットワークに興味を持ち、LANや無線LANが一般に普及する前からLANの話題を追いかけ続けている。著作はすでに40冊を超え、テクニカルライターとしても活動している。