50歳女性、非正規雇用の団体職員で年収200万円。老後のため、父親との実家暮らしで貯金をする日々

All About ニュース編集部は、現在実家暮らしをしている人を対象に、毎月の生活費や貯金額に関するアンケート調査を実施。本記事では富山県富山市在住・50歳女性のエピソードを紹介します。

富山県富山市在住・50歳女性のエピソード
富山県富山市在住・50歳女性のエピソード
実家暮らしをする人にはどのような経緯があるのでしょうか。中には1人暮らしをしていたものの、実家暮らしへ戻る人も。その背景には、経済的な悩み、家族の介護、健康的な理由などさまざまな事情があります。

All About ニュース編集部は、2023年9月11日~10月9日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。

今回は、富山県富山市在住・50歳女性のエピソードを紹介します。

回答者のプロフィール&実家の状況

回答者本人:50歳女性
在住:富山県富山市
同居人数:父親、自分
世帯年収:父250万円、自分200万円
実家の間取り:一軒家3LDK
職業:団体職員

生活費や貯金額は?

実家に入れている生活費:4万円
交際費:3万円
毎月のお小遣い:1万円くらい
毎月の貯金額:5万円
貯金総額:300万円くらい

総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2021年)」によると、35~59歳以下女性の1カ月の平均消費支出は16万4749円です。そのうち、住居費の平均は2万5360円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた14万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。

回答者に、実家を出る予定について聞くと「ある」とし、「60歳で1部屋の市営住宅に引越したい」と回答。

また、恋愛や結婚願望については「ない」とし、「ひとりが気楽だから」と話しました。

「老後資金を蓄える為にも家賃がかからない実家暮らしは都合が良い」

現在、なぜ実家暮らしを選択しているのかを尋ねると「親が病気なので、サポートする為に同居してます」と回答しています。

また、「自分は非正規雇用で低収入なので、老後資金を蓄える為にも家賃がかからない実家暮らしは都合が良いと思いました」とも回答しており、経済的な理由もあることを明かしました。

しかし、「ただゆくゆく1人になったら3部屋も必要ないので、将来的には一部屋で、さらに家賃の安い市営住宅に住みたいと思ってます」と話しており、将来的な視座で現在の実家暮らしを捉えていることも語っています。

「自分中心の父親と一緒に暮らすのは、精神的にストレスが大きい」

一方で、実家暮らしでは精神的な面について苦悩があると打ち明けています。

「もともと父親と合わず実家を出ました。今は病気しているとはいえ、自分中心の父親と一緒に暮らすのは、精神的にストレスが大きいです。あまり言い合いになったりしたくないので、言われた事はなんでもイエスの返事をしています」と、苦悩の詳細について話してくれました。

看病や介護のために実家へ戻ることは仕方ないと思いつつも、その相手との共同生活によって自身の精神に負担をかけられていると感じているようです。

また、実家暮らしをする上でのお金に関する悩みについては、「金銭的な悩みは今はないです。光熱費は父親が支払って、私は食費と日用品費を支払ってます。個々にかかる費用(保険やスマホ代など)はそれぞれで支払ってます」と回答。

金銭的な悩みはなく、将来的な考えも持っているため、目下の問題は共同生活からくるストレスだけ、と感じているようです。

※回答者のコメントは原文ママです

この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。
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