「大崎止まり うざい」「大崎 何もない」山手線の不人気駅? 「大崎駅」には何がある?
都内のメジャー路線のマイナー駅には何がある? いつも通過するだけで降りたことのない駅、今後も降りることがなさそうな駅の駅前がどんな感じなのかちょっと気になる。そんな素朴な疑問や小さな探究心をAll About ニュース編集部が満たします! 今回の駅は、「大崎駅」です。
「品川で乗り換えようと思ったのに大崎止まりの山手線に乗っていて降ろされた! あと一駅なのに!」「恵比寿までいこうと思ったのに大崎で降ろされた!」
JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、東京臨海高速鉄道りんかい線の4路線が乗り入れ便利なはずの大崎駅。しかし、X(旧Twitter)では「#ムカつく電車の行き先選手権」で多く名を挙げられ、また「大崎止まり」で検索しようとすると「大崎止まり うざい」「大崎 何もない」のサジェストも出るなど、若干山手線の中では人気のなさそうな駅。筆者も、オールアバウトのオフィスがある恵比寿に通勤する際に何度この「大崎止まり」にちょっぴりムカついたか分かりません。
大崎駅ってよくホームには降ろされるけれど、どんな街なんだろう? 大崎には何もないって本当? そんな疑問を解決するために、編集部は大崎駅の外に繰り出してみました!
大崎駅で降ろされたことは何度もあるけれど、ホームにしか滞在したことがなく、大崎駅の外に出たことがある人は意外と少ないのでは? 大崎駅の物件を検討している、住もうと思っている人も、大崎駅での暇つぶしを探している人も必見です。
大崎駅の基本情報:家賃相場は? なぜ山手線は大崎止まりがある?
大崎駅は、JR山手線、埼京線、湘南新宿ライン、東京臨海高速鉄道りんかい線の4路線が乗り入れています。家賃相場は、駅徒歩10分以内、築年数10年以内だと、ワンルームで9.4万円、1LDK16.8万円とお高め(SUUMO、2023年12月13日閲覧)。
多くの人を困らせている「山手線 大崎行き」が、なぜ存在するかというと、JR東日本の車両基地である「東京総合車両センター」が大崎駅の南側にあるから。車両センターは、運転間隔の調整やメンテナンスなど重要な役割を担っています。
山手線が大崎で止まって車両センターに行ってくれているおかげで、山手線は日々円滑に運行を続けてくれているわけです。ムカつくより、感謝しないといけないですね。(それでも朝急いでいるときや、帰宅で疲れているときはどうしてもムッとしてしまいますよね……)
いざ大崎駅の外へ!
大崎駅で降りて北改札へ向かうと、大崎駅のキャラクター「おうさき」が出迎えてくれました。大崎の「大」の字になっている口と、ハの字眉毛の悲しげな表情が特徴。「大崎は何もない」「大崎止まりの山手線はいらない」などと言われ続けた悲しさからこのような悲しげな顔になっているそう。なんとも悲しい生い立ち……。この記事で大崎の魅力を伝えて「おうさき」を笑顔にさせたい!
商業ビル「ゲートシティ大崎」「シンクパークタワー」のある南改札から出ると、「夢さん橋」の上に。すぐに超立派なビル「ソニーシティ大崎」が目に入ります。
大崎は、SONYをはじめ、PUMAやサンリオ、Adobe、リンガーハットなど、有名企業のオフィスが数多くある、オフィス街となっています。
大崎は座れるスポットの聖地!
そんなオフィス街だからか、ビジネスパーソンの憩いの場、休憩スポットになるベンチが無数にありました。こんなに座れる場所が多い街、見たことない! 恵比寿なんて1個もないのでは……。
大崎駅新東口のゲートシティ大崎、1階には無数のベンチ&テーブルが。地下1階もマクドナルドとベンチがあるなど、フードコート風の仕上がり。ビジネスパーソンのランチ休憩にとても重宝しますね。
そのゲートシティ大崎1階のお昼休憩スポットから外に出た場所にもベンチとテーブル。春や秋にはいい休憩スポットですね。
また、北改札・東口の近くの大崎センタービルにも花壇がすてきな座れるスポットが。これだけ無数に座れるスポットがあるだけあって、どの場所も空いていてベンチ難民になることがなさそうです。
大崎駅には日本庭園がある!
ゲートシティ大崎には日本庭園もあります。目黒雅叙園を手掛けた庭師、安川和雄さんの手によるもので、「豪快な造園と繊細な水音のシンフォニー、そして大崎の街と人の想いが時空を超えて融合する魅力的な庭園」とのこと。
編集部が行ったときには運悪く入ることができませんでした。開園時間は平日の11~15時頃、隣接する集会所の利用がある場合は閉園することがあるようです。
電車から見える変なアートの正体は?
山手線で大崎駅を通過するときに長~い赤い帽子をかぶったおじさんのオブジェを見たことがある人も多いのでは? これは、北改札・東口の近くの「アートヴィレッジ大崎セントラルタワー」にあるアート作品。ドイツのアーティストグループ、インゲス・イデーによる『グローイング・ガーデナー』(成長する庭師)という作品だそう。
電車の中から見るよりだいぶ大きい! 鼻も超高い! 夜に遭遇したらちょっと怖そうです。ちなみに、おじさんじゃなくて妖精さんだそう。
「大崎駅 何もない」は本当かもしれない……
心無い言葉をかけられがちな大崎の駅前には、数えきれないほどの椅子から巨大な妖精、大企業のオフィスがありました。
確かに、わざわざ赴いて何か楽しい娯楽があるかといえば、「何もない……」かもしれませんが、ベンチマニアの人はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。