All About ニュース編集部は、2023年9月11日~10月9日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、宮城県仙台市在住・33歳女性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:33歳女性在住:宮城県仙台市
同居人数:両親、祖母、自分
世帯年収:父親600万円、自分280万円
実家の間取り:一軒家5LDK
職業:正社員だったがアルバイトになった
生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:1万円交際費:3万円
毎月のお小遣い:3万円
毎月の貯金額:2万円
貯金総額:50万円
総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2021年)」によると、34歳以下女性の1カ月の平均消費支出は16万3767円です。そのうち、住居費の平均は3万8400円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた12万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
回答者に、実家を出る予定について聞くと「ない」とし、「結婚する予定があり、婿として受け入れようと思っているため」と回答しました。
介護を必要となり、人手不足となったため実家に住み続けることに
現在、実家暮らしを選択しているのは家族の面倒を見るためという回答者。「郊外に住んでおり、運転できるのが自分だけだったため、家族の交通の便を考えてなかなか実家を出れずにいた。出よう出ようと思っていたら祖母が高齢となり、病気を患い介護を必要となり人手不足となったため実家に住み続けることにした」と告白しています。
自身の理由ではなく、家族のために実家暮らしを続けるという意義を詳しく説明してくれました。
家族の面倒を見ているが、お金をあまり入れられず気が引ける
また、実家暮らしでの苦悩もあるようです。「車を運転できる人が自分しかいない為に、なにかあるごとに用事を頼まれ場所まで送迎を頼まれる」と話し、自身ではどうすることもできない交通の便についての苦悩がある旨を回答しました。
また「祖母が高齢のため、深夜に起きて徘徊などされては困るため、深夜などのアルバイトなどができない、時間の拘束が多い」と続け、高齢者の面倒を見るがために生じる問題もあることも話しています。
さらに、実家暮らしをする上でのお金に関する悩みについても尋ねたところ「生活費をもっといれてあげたいが、一時パートになってしまったため生活費をいれられないのが、気が引ける」と悩みを吐露しました。
経済的な面で負い目を感じているという回答者。しかし、家族の面倒を見るために使える時間が限られ、結果として稼ぎを増やすのは難しい現状のようです。
※回答者のコメントは原文ママです
この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。