「窓開け換気」するとき、暖房は消さないほうがいい? 冬場に実践したい換気と加湿の正しい方法とは
パナソニックは11月8日、「2023年冬の換気と加湿」に関するアンケート調査の結果を発表。その結果と、同社エアーマイスターの福田風子さんによる「暖房を使いながらの換気方法」「効果的な加湿器の使い方」を紹介します。(サムネイル画像出典:PIXTA)
エアコン暖房を使用する機会が徐々に増えてくる季節となってきました。そんな時期に重要になってくるのが、部屋の換気や湿度の管理です。
エアコン「Eolia(エオリア)」を製造販売するパナソニックは11月8日、20~60代の男女530人を対象に行った「2023年冬の換気と加湿」に関するアンケート調査の結果を発表(調査期間:2023年10月6~11日)。本記事ではその結果とともに、同社エアーマイスターの福田風子さんによる「暖房を使いながらの換気方法」「効果的な加湿器の使い方」を紹介します。
「スーパー残暑」の影響で暖房利用開始に遅れ
エアコン「Eolia(エオリア)」ユーザーのデータから「エアコン暖房利用率」を算出したところ、47都道府県全てで2022年の利用率を下回る結果となりました。「スーパー残暑」とも呼ばれる暖冬の影響を受け、全国的にエアコン暖房の使用開始が遅れていることが分かります。都道府県別に見ると、2023年と2022年の利用率の差が最も大きかったのは千葉県。33.1%もの差がついています。
半数以上が「換気時の暖房使用」を正しく理解できていない?
「冬の換気の方法」について聞くと、「窓を開ける」が78%と最も多くなりました。一方、「換気はしない」人も1割程度いるようです。
「冬場の換気の頻度」を見ると、「1日に1回程度」が23%で最多となりました。厚生労働省によれば、感染症対策のためにも30分に1回以上窓開け換気をすることが望ましいとのことですが、実際にしている人は7%とあまり多くないようです。
「窓を開けて換気をするときのエアコンの使い方」について聞くと、46%が「エアコンを消して換気する」と回答。しかし、この方法は電気代が高くなってしまうNG使用法です。「エアコンをつけたまま換気する」という正しい方法を理解しているのは半数以下となっています。
併せて「24時間換気システム」についても聞くと、「常に使用する」は21%と、正しく活用できている人は2割程度しかいないことが判明しました。現在では全ての住宅に導入されている24時間換気システムですが、「24時間換気システムがない」と回答した人も56%おり、認知度も低いことが分かります。
「冬の換気を我慢してしまうことがあるか」を聞くと、「頻繁にある」が14%、「たまにある」が49%と、63%もの人が「我慢してしまうことがある」と回答しました。
「我慢してしまう理由」を見ると、82%の人が「部屋が寒くなる」と回答。冬の寒さが換気を妨げているようです。
あわせて、「冬の加湿」についても調査を実施しました。「エアコン暖房使用時の乾燥に困ることがあるか」を聞くと、22%が「頻繁にある」、40%が「たまにある」と回答。合計62%と、多くの人が暖房使用時の乾燥に困っているようです。
加湿対策として多くの人が実践しているのが、「加湿器を使う」でした。また、部屋干しを加湿対策として行っている人も29%と多いことが分かります。一方で、「特にない」が33%と、加湿対策を特に行っていない人も多いことが明らかになりました。