All About ニュース編集部は、2023年9月11日~10月9日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、愛媛県松山市在住・26歳女性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:26歳女性在住:愛媛県松山市
同居人数:祖父母、自分、弟
世帯年収:祖母100万円、自分200万円、弟103万円
実家の間取り:賃貸マンション3DK
職業:会社員
生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:5万円交際費:5000〜1万円
毎月のお小遣い:約1万円
毎月の貯金額:0円
貯金総額:0円
総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2021年)」によると、34歳以下女性の1カ月の平均消費支出は16万3767円です。そのうち、住居費の平均は3万8400円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた12万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
回答者に、実家を出る予定について聞くと「どちらともいえない」とし、「介護が必要な家族がいるのと弟の学費が必要だが、親が頼りにならないため必然的に自分たちで見なくてはいけないため最低でもあと1年は家を出たくても出られない」と回答。
また、恋愛や結婚願望については「ない」といい、「介護が必要な家族がいるので相手に背負わせたくない。また自分も恋愛に興味を持っていないのもある」と話しました。
「祖父母の年金と祖母のパート代、弟のバイト代でも足りない」
実家暮らしを選択している理由は「祖父が介護が必要な状態であること、弟がまだ学生であり学費がいること」と話しました。「祖母がまだ働いているがパートなため収入が低く、祖父母の年金と祖母のパート代、弟のバイト代でも足りない為、自分も収入が少ないが少しでも足しになればと思い同居している」と、より詳細に理由を説明。
自身の収入を家計の足しにし、家族が少しでも楽になればいいという気持ちがあるようです。また、介護のために実家に住むという一面もあるようで、回答者が実家で暮らす必要性や意義がうかがえます。
「介護費や学費、生活費、物価高などで湯水のようにお金が無くなる」
一方、実家暮らしでの苦悩を尋ねたところ、多くの回答も。まず「介護費や学費、生活費、物価高などで湯水のようにお金が無くなること」と回答。
続けて「夜の9時から10時以降、部屋の電気をつけて勉強や仕事していると家族(主に祖母から)に「早く寝ろ」と催促されること」、「マンションの4階の風当たりのいい部屋に住んでいる為、日中はクーラーつけずに過ごすこと。暑くてエアコンをつけようと説得するのだが夜になるまで絶対つけない」と苦悩を告白しました。
金銭的な面での苦悩もありますが、それと同じくらいに人との共同生活面で苦労があるようです。生活リズムや日中の過ごし方は人それぞれですが、その面での悩みが尽きないと感じているようです。
また、実家暮らしをする上でのお金に関する悩みについては、「まずは上がっていく物価をどうにかして欲しい。後は高い学費もどうにかして欲しい。贅沢言うなら自分の収入を上げて祖父母を楽にしてあげたい」と胸の内を打ち明けました。
共同生活や金銭的な問題に苦悩している回答者。生活面で祖父母と衝突もあるものの、祖父母の生活を少しでも楽にしてあげたいという気持ちも強く持っているようで、回答者が実家で生活することが大きな助けになっている、と感じられます。
※回答者のコメントは原文ママです
この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。