無線LANルータは、家のどこに置くのがおすすめ?【専門家が解説】

自宅のWi-Fiを快適に使うには、無線LANルータを家のどこに置くのが良いのでしょうか。LAN/無線LANの専門家で「All About」ガイドの岡田庄司が解説します。

無線LANルータは、家のどこに置くのがおすすめ?
無線LANルータは、家のどこに置くのがおすすめ?
家でインターネット(Wi-Fi)を快適に使うためには、無線LANルータの置き場所も重要です。自宅のどこに置くのが良いのか、LAN/無線LANの専門家で「All About」ガイドの岡田庄司が解説します。
 

(今回の質問)
無線ルータは家のどこに置くのがおすすめ?

 

(回答)
基本的には障害物が少ない家の中央が良いでしょう。


以下で詳しく解説します。
 

理想は、Wi-Fiを利用する端末の近く

無線LANルータは、言うまでもなく電波で通信を行っています。そのため、なるべくスマートフォンやPCなど、Wi-Fiを利用する端末が近くにある場所に置いた方が良いでしょう。

ワンルームマンションなら問題はないのですが、5人家族といった複数人がWi-Fiを利用する環境の場合には、それぞれの端末から1番近い場所。つまり、一般的には家の中央になります。

とはいっても、ONU(光回線終端装置)やモデム(電話回線/CATV)が設置してある場所の近くに無線LANルータを置くケースが多いかと思います。その場合、無線LANルータを有線でなるべく家の中央に移動して設置すると良いでしょう。
 

無線LANルータは見える場所に設置しよう

筆者の経験ですが、Zoomなどでオンライン会議をしているとき、時々「どうも反応が遅い」「ノイズが混じる」と感じることがあります。このようなとき相手に「無線LANルータをどこに置いていますか?」と質問をすると、たいてい本棚の目立たないところに押し込んであったり、キャビネットの中に入っていたりします。

おそらく邪魔になるのでそのようにしているのだと思いますが、無線LANルータは見える場所に設置しましょう。それも、障害物が少ない高いところに設置してください。画像は筆者宅の設置場所ですが、天井近くの壁に取り付けてあります。

筆者宅の無線LANルータ
筆者宅の無線LANルータ

無線LANルータを高い場所に設置する際には、十分注意してください。体験談ですが、無線LANルータは落とすと壊れます。そのため、万一落としても途中で止まるように釣り糸で梁につないであります。また当然ですが、自分が落ちると大変な目にあいます。

ケースの中にしまうのは避けたい

インテリアの関係で無線LANルータをしゃれたケースに入れている人もいると思います。これは通信の観点からも、放熱の観点からも避けたい設置方法です。

無線LANルータが熱を持つと、速度が遅くなったり、通信が途切れたりします。また、ケースに入れていない場合でも、直射日光の当たる場所や暖房器具の近くに置いても、同じように不具合が起こります。無線LANルータは熱に弱いので、熱い場所に設置しないようにしてください。

どうしても適当な場所が見つからない場合は、無線LANの中継器かメッシュWi-Fi(※)を利用してください。筆者の経験からすると、中継器より多少コストはかかりますが、メッシュWi-Fiを導入した方が、より快適です。※数台のアクセスポイントを組み合わせて快適に通信ができるようにする機器
 

この記事の筆者:岡田 庄司
ライター歴は20年以上。パソコン通信時代からネットワークに興味を持ち、LANや無線LANが一般に普及する前からLANの話題を追いかけ続けている。著作はすでに40冊を超え、テクニカルライターとしても活動している。
 
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『グラディエーターII』が「理想的な続編」になった5つのポイントを解説。一方で批判の声も上がる理由

  • アラサーが考える恋愛とお金

    「友人はマイホーム。私は家賃8万円の狭い1K」仕事でも“板挟み”、友達の幸せを喜べないアラサーの闇

  • AIに負けない子の育て方

    「お得校」の中身に変化! 入り口偏差値と大学合格実績を比べるのはもう古い【最新中学受験事情】