(今回の質問)
冷蔵庫を選ぶときに重視すべき点は?
(回答)
ここ数年で大きく進化している「鮮度長持ち機能」は要チェックです。
以下で詳しく解説します!
肉や魚、野菜が長持ちする効果がアップしている
冷蔵庫の選び方において、容量や設置サイズ、搬入経路は最低限チェックするポイントだと思いますので、今回はあえて言及しません。
ぜひチェックしてもらいたいのは、各メーカーが力を入れている「鮮度長持ち機能」。最近の冷蔵庫は、肉や魚、野菜が従来の冷蔵庫より長持ちするようになっているので、まとめ買いしやすかったり、食品ロスを減らせたりする効果が期待できます。
メーカー独自の鮮度長持ち機能
各メーカー(主に上位モデル)にはどんな鮮度長持ち機能が搭載されているのか、一例を紹介します。
・豚肉/牛肉を約14日間おいしく保存する、パナソニックの「微凍結パーシャル」
「微凍結パーシャル」とは、肉や魚が凍り始めるぎりぎりの約マイナス3℃で保存する低温ルーム。食品の表面から素早く微凍結の層をつくり、食品の酸化を抑えるため、豚肉/牛肉は約14日間、魚は約7日間、新鮮に保存できます。
・冷蔵室全体がチルドルームになる、日立の「まるごとチルド」
チルドルームに入れたい食材が多くて入りきらない、というときに、冷蔵室全体を約2℃の低温に設定できる「まるごとチルド」。作り置きしたした料理がいつもより長持ちするほか、潤った冷気がラップなしでも乾燥や変色を抑えてくれます。温かいままの鍋(約50℃まで)をそのまま入れることも可能。
・マイナス7℃で凍らせるから解凍なしですぐ使える、三菱の「切れちゃう瞬冷凍A.I.」
三菱電機が搭載している「切れちゃう瞬冷凍A.I.」は、マイナス7℃と通常の冷凍室より高温で凍らせることで食材がカチカチにならず、ひき肉も包丁で切れるので、使いたい分だけ取り分けて使えます。さらに「過冷却」という仕組みを利用し、芯から均一に凍らせるので、食品の細胞破壊を抑え、解凍時のおいしさや食感が保てます。
野菜室と冷凍室の位置は、使用頻度が高い方を真ん中に
かつて野菜室を真ん中に設けた冷蔵庫といえば、野菜のおいしさを重視した東芝「ベジータ」しかありませんでしたが、近年、各社が野菜室真ん中モデルをラインアップし始めています。真ん中の引き出しは立ったまま使え、奥まで手が届きやすいので、野菜室を頻繁に開け閉めするという人は、やはり野菜室真ん中モデルが便利。
ただし、「以前は真ん中冷凍で良かったけど、今は真ん中野菜室にしたい」など、ライフスタイルによって使いやすい位置が変わる場合もあります。そんなときは日立の「ぴったりセレクト」が便利。2つの引き出しを「まんなか野菜」「まんなか冷凍」もしくは、両方冷凍室の「どっちも冷凍」と切り替えできるので、状況に合わせて変更ができます。
IoTや冷蔵庫カメラは、あれば便利
最近は、スマートフォンで操作できるAIやIoT搭載モデル、冷蔵庫内の在庫がチェックできる冷蔵庫カメラ搭載モデルなど、先進機能が搭載されたモデルも増えています。
これらは主に、自動で省エネしてくれたり、外出先から在庫管理ができたり、お役立ち情報が入手しやすくなったり、といった便利さがアップするもの。あれば非常に便利ですが、冷蔵庫としての機能がアップするものではない場合が多いので、付加機能として検討すると良いでしょう。
白物家電、美容家電の専門家兼ライターとして活躍。日々発売される新製品をチェックし、製品の紹介記事やレビュー記事を雑誌やWeb、新聞などで紹介している。日常的にも話題の新製品を使うことで、ライフスタイルに合わせた選び方や、上手な採り入れ方の提案も行っており、テレビ出演も多数。