All About ニュース編集部は、2023年9月11~14日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、香川県三豊市在住・38歳女性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:38歳女性在住:香川県三豊市
同居人数:両親、自分
世帯年収:父親500万円
実家の間取り:3K
職業:無職
生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:0円交際費:3万円
毎月のお小遣い:0円
毎月の貯金額:0円
貯金総額:150万円
総務省統計局が発表した「家計調査報告書 家計収支編(2021年)」によると、35〜59歳女性の1カ月の平均消費支出は16万4749円です。そのうち、住居費の平均は2万5360円ですが、家賃などは地域や条件によって差が出てくるので、住居費を除いた14万円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
回答者に、実家を出る予定について聞くと「ない」とし、「一人っ子なので問題はない、体調に変化があるため自立は難しい」と回答。
また、恋愛や結婚願望についても「ない」と答え「他者と接するのが苦手」と話しました。
「理解者は家族しかいないためこの生活しか選択肢がない」
現在、実家暮らしを選んでいる理由を聞くと「体調に変化があるため、一人暮らしをする経済的精神的自立ができず不安」と回答。「数ヶ月前にアルバイトも辞めた状態。兄弟もいないため、出て行かなければいけない訳でもなく、理解者は家族しかいないためこの生活しか選択肢がない」と、現在の生活が続いている理由を明かしました。
「収入がゼロ」親への周囲の目線が気になり自責の念に
実家暮らしは「自責の念にかられる」と語る回答者。「極力、家事を手伝うようにしているが、以前は短時間とはいえアルバイトに行っておりお金も少しは食費などにまわせたが、できる限り迷惑をかけないよう節約したいが難しい」と、金銭的な面で悩みを抱えていると告白しました。また、仕事がないことは経済面以外にも悩みの種になっているそうで、「近所や知り合いに、いい年した無職の子どもがいると思われる両親の気持ちを考えると申し訳ない」と、周囲の視線が自分ではなく、両親へ及ぶのを気にかけているようです。
恋人もいる回答者にとって、実家暮らしの融通が利きにくい部分がマイナス面とのこと。また、1人暮らしの経験が長いからこそ、より一層強くそう思ってしまうようです。
また、「今、収入がゼロなので生きるのに最低限なお金以外は使えないと思う。スマホも今や必需品だが支払いにはかなりかかるので、必要なのかなど正解や許容範囲が分からないことが多い。将来も不安しかない」とも回答。現在の生活のみならず、将来に対しても強い不安を感じていると悩みを吐露しました。
※回答者のコメントは原文ママです
この記事の筆者:鎌田 弘 プロフィール
ニュース記事を中心に執筆中のライター。IT企業のメディア担当を経て現在に至る。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は2年。