「考える」という言葉は、日常的に使う表現の1つですが、さまざまな言葉に言い換えられることを知っていますか?
この記事では、レポートやビジネスで使える「考える」の類語や言い換えを、フリーアナウンサーの小川厚子が解説します。
<目次>
・「考える」はそもそもどういう意味?
・「考える」を使うときの注意点
・レポートや論文で使える「考える」の類語・言い換え一覧
・ビジネスで使える「考える」の類語・言い換え一覧
・アナウンサーはどう使い分ける?
「考える」はそもそもどういう意味?
「考える」とは、知識や経験に基づいて、道筋を立てて頭を働かせること、あれこれ思いを巡らせることを指します。また、自分の身の回りのことなどについて気を配ることも含まれます。「考える」を使うときの注意点
「考える」という言葉はフランクな表現になるため、状況によってはビジネスの場ではふさわしくありません。ビジネスシーンでは「存じる」「検討する」などに言い換えることができます。これらは主に、自分より目上の人に対し「自分が考える」という意志を伝えるときに使います。関連記事:正しいビジネス敬語とは? 間違いやすい使い方やメールの言い回しをアナウンサーが解説【例文あり】
レポートや論文で使える「考える」の類語・言い換え一覧
「考える」の類語・言い換え表現を解説します。
推論する
いくつかの命題(前提)を根拠にして、1つの命題(結論)を導き出すことを指します。
分析する
複雑な事柄を細かく要素や成分に分け、その構成などを明らかにすることを指します。
考察する
物事を明らかにするために、よく調べて考えを巡らすことを指します。調査やデータなどを使い、論理的な根拠などを提示しながら考えを述べたり、客観性を求められたりする場面で活用できます。
研究する
物事を実験、観察、調査などを通して、学問的に調べ真実を明らかにすることを指します。
振り返る
これまでに行われてきた物事の一連の流れを顧みたり、思い起こしたりすることを指します。
検証する
物事を調べて、証明することを指します。また、正しいかどうかをさまざまな角度から検討することも含みます。
検討する
物事を詳しく調べて考えること、また、物事をさまざまな面から調べ、その是非や良し悪しを判断するという意味もあります。
ビジネスで使える「考える」の類語・言い換え一覧
ビジネスシーンで使える「考える」の類語・言い換え表現を解説します。
知恵を絞る
頭をフル回転させて、最善策を模索するときに使います。会議のときなどに使用できる表現です。
推察する
相手の事情や心中を想像したり、察したりすることを指します。
熟考する
「考える」よりもさらに慎重に丁寧に、深く考えている様子を表現できます。取引先の相手の要求などを、持ち帰って検討するときにも使えます。
思案する
「考える」よりも深く慎重に考えるというニュアンスを持ちます。ビジネスの場で、深く考えたことを表すときに使える表現です。
考慮する
考えて配慮することを指します。相手の気持ちを配慮して考えるときに使います。ビジネスシーンで、取引先の人の気持ちを配慮するときに使える表現です。
検討する
「検討する」は複数人で協議して上司と話し合うときなどに使えます。「検討」を上司や取引先で使う場合は、「検討してください」に「ご」を付けて「ご検討ください」「ご検討のほどお願いいたします」とすることでより丁寧な表現になります。
愚考する
「考える」の謙譲語で、自分の考えをへりくだった言葉です。自分より目上の人に対して、自分が考えるという意志を伝えるときに使います。
勘案する
「勘案する」は、相手に配慮する意味も含まれているので、目上の人に対しても使いやすい言葉です。「諸事情を勘案の上、最適な方法を決定いたします」というように使います。
吟味する
「考える」よりも、より深く長い間、さまざまなものと比較して考えることを指します。例えば「吟味した結果、こちらの案を採用いたします」というように使います。
策略を練る
戦に臨むにあたり、作戦を練るという意味で、どのようにすればよいかをしっかりと考えて改良を重ねるときに使います。