コロナ禍を経て、この夏から本格的に水泳の授業を実施したという学校も多いようです。昨今ではジェンダーレス水着なども話題になり、男女共同での水泳の授業を疑問視する声も増えています。
All About ニュース編集部は、7月20〜26日の期間、全国10〜70代の男女500人を対象に、「体育&水泳の授業で嫌だったこと」に関する独自アンケート調査を実施。今回は、「中学校の水泳の授業」についての調査結果を紹介します。
中学校の水泳の授業は、「男女別で実施するべき」が約半数
回答者が経験した「中学校の水泳の授業」は、「男女共同で実施」が55%、「男女別で実施」が28%でした。
「中学校の水泳の授業は必要ですか」と質問したところ、最も多かった回答は「男女別で実施するべき」で45%でした。
「中学になると体のコンプレックスがでてきたりして、水泳の授業を受けたくないという同級生が多かったから(41歳女性)」
「年頃なのでその辺は考慮しなければならないと思うからです(60歳男性)」
「恥ずかしいと思う年齢でもあるので断れない状況を作るのは子供を追い詰める罪、下手すると犯罪につながる(46歳女性)」
「筋肉量や泳げる長さも男女で異なるので、授業は分けたほうがいいと思う。思春期なので、水着姿を男子に見せたくない女子もいると思うから(34歳女性)」
このように、恥ずかしいと思うことを強要すべきではないとの声が多く寄せられています。
そもそも、中学校で「水泳の授業」はいらないのでは……?
次いで多かった回答は、「水泳の授業は必要ない」(36%)でした。特に女子の発育過程を考慮すべきだといった意見が多く、
「小学生より中学の方がより発達が顕著です。女子だと生理があったり。プール授業を休んだりするとばれるし、嫌な気持ちになる子もいると思います。中学生は無くてもいいと思います(41歳女性)」
「身体の発育があり、女性側が嫌がると思う(19歳男性)」
などの声が寄せられています。
さらに、
「小学校で基本的な事を教えたらいい(69歳男性)」
「水難事故の時の対応だけ教えたらいいと思います(44歳女性)」
「小学校で最低限泳げる力がつけば、多感な時期を迎える中学校では水泳の授業は不要だと思う(37歳女性)」
水泳の授業は小学校だけでいいのではないか、といったコメントも。
相互理解を深める機会として、水泳も「男女共同」で実施するべき?
一方、「男女共同で実施するべき」と回答した人は19%でした。「思春期に突入して、嫌でもジェンダーを意識しなければならないし、恥ずかしかったり、嫌な思いをすることもあるかもしれないが、相互理解を深める機会として、活用してほしい(45歳女性)」
「なぜ性別にこだわるのかわからない。性的に動くのはほぼ指導者じゃないですか? そんな指導者の気持ちが伝染していやな気持になると思います。感情を切り替えてください(47歳女性)」
「小学校と同じで、配慮されたデザインの水着なら、男女別じゃなくてもいいと思う。泳げない人も楽しめる授業だといいと思う(42歳女性)」
「異性とのコミュニケーションを通じて、相互理解や協力の大切さを学び、社会での円滑な人間関係を築く力が養われる(33歳男性)」
など、ほとんどが男女で分けられていない社会に出ることを考慮して、相互理解を深めるためにも共同が望ましいとのコメントが寄せられました。
※回答者のコメントは原文ママです
調査概要
調査期間:2023年7月20〜26日調査方法:インターネット調査
回答者属性:全国の男女500人(10代2人、20代73人、30代132人、40代179人、50代91人、60代21人、70代2人)
この記事の筆者:福島 ゆき プロフィール
アニメや漫画のレビュー、エンタメトピックスなどを中心に、オールジャンルで執筆中のライター。時々、店舗取材などのリポート記事も担当。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は5年。