「体育の授業」でスポーツが嫌いになった人は半数以上。「笑われた」「理不尽」トラウマ体験を聞いた

All About ニュース編集部は、「体育&水泳の授業で嫌だったこと」に関する独自アンケート調査を実施。今回は、「体育の授業で嫌だったこと」について、具体的なエピソードを紹介します。

体育の授業がきっかけで、スポーツが嫌いになったことはある?
体育の授業がきっかけで、スポーツが嫌いになったことはある?

スポーツをすることは嫌いじゃないけど、「体育の授業」は嫌い、という声をよく耳にします。中には、体育の授業のせいでスポーツが嫌いになった、という人も……。体を動かす楽しさを皆で共有し合うはずの体育の授業、「体育嫌い」の人たちはどのように感じているのでしょうか。

All About ニュース編集部は、7月20〜26日の期間、全国10〜70代の男女500人を対象に、「体育&水泳の授業で嫌だったこと」に関する独自アンケート調査を実施。今回は、「体育の授業で嫌だったこと」について、具体的なエピソードを紹介します。
 

「体育の授業」が原因でスポーツ嫌いになった人は約半数

体育の授業
体育の授業がきっかけでスポーツが嫌いになった経験はありますか?

「体育の授業がきっかけでスポーツが嫌いになった経験はありますか?」と聞いたところ、「はい」と回答した人は285人。「いいえ」と回答した人が215人でした。

過半数を超えた「はい」と回答した人からは、以下のようなコメントが集まりました。

「踊れないのにダンスがあった(26歳男性)」

「体型のこともあって走るのは得意ではないから、みんなで走るのは嫌いになりました(63歳女性)」

「バスケの授業で運動神経が良い人達だけで盛り上がり、一度もボールを回してもらえず辛かった(33歳女性)」


さらに、こんな“トラウマ”体験も……。

「太っていたので体操着姿を笑われた(49歳女性)」

「水泳の授業で、水着になることが嫌だった(40代女性)」

「できなくて笑われたり恥ずかしい思いをした(33歳女性)」

「運動音痴なので、団体競技で皆の足を引っ張ったり、動いている様を見て笑われたりするのが辛かった(34歳女性)」


体操着姿、水着姿、さらに運動している様子を笑われて、恥ずかしい思いをしたといった声も多数寄せられました。
 

体育で生まれた“劣等感”は、取り返すチャンスがない!?

体育の授業がきっかけでスポーツが嫌いになるかどうかは「体育の先生との相性」も影響するのだとか。

「体育の授業では、スポーツをする楽しさよりも、体育教師に理不尽に怒られる辛さの方があまりにも大きかった(26歳女性)」

「体育の先生が熱血タイプでできるまで何度でもする方針が合わなかった。みんなの前で見せ物にされてる気分になって苦手になりました(27歳女性)」

「体育の成績が良いがために、担当教諭が必要以上にお手本をやらせたり、調子が悪い時には手を抜いていると怒られたりした(31歳女性)」


さらに、運動に対する苦手意識をフォローする術もなく、劣等感を抱いたまま嫌いになったという声も集まりました。

「できないのにやらなくてはいけないことが体育だと多い(27歳女性)」

「元々運動嫌いだったが、参加しないとだめという半強制感によりいやいや運動をして更に嫌いになりました(25歳女性)」

「自分ができないことで劣等感を生むが、取り返すきっかけがない(52歳男性)」


できないのに無理やりやらされるのは、体育のつらいところかもしれませんね……。
 

体育の授業が変われば、スポーツが好きになる?

では、「体育の授業がどう変われば、スポーツが好きな子どもが増えると思うか」尋ねました。

まず集まったのは、「選択制にするべき」という意見。

「決められた一つの種目を行うのではなく、複数の種目を用意して選択することができるようにする(21歳女性)」

「一度はどの種目も経験させた上で、自分のやりたい種目を選択式にできればいいと思います(62歳女性)」

「選択制にする。ダンス系、球技系、陸上系などから好きな項目を選べるようにする(61歳女性)」



さらに、時代に沿って流行しているスポーツを取り入れれば楽しくなりそう、といった声も。

「今、流行っているスポーツを体育の授業に取り込む(36歳女性)」

「eスポーツも体育に入れてほしい(26歳女性)」

「オリンピックでやっているような種目を主としたら、スポーツが好きになる子供が多くなるのでは…と思います(50歳女性)」


このように、さまざまな意見が寄せられました。
 

人との比較ではなく、個人の成長を評価するようになれば自信がつきそう

また、体育の評価の仕組みについても、こんな改善案が。

「体育の先生の指導次第かもしれない。できて当たり前という風潮がなくなるとよい(47歳女性)」

「全員の前で発表などをする場面が減ること。教師がうまくできない子に対してきちんと見てくれることが増えればいいと思っています(40歳女性)」

「他の人と比べるのではなく、前の自分よりできるようになったことで自信がつくような内容だと良いと思う(42歳女性)」

「記録を競わない。技術の向上ではなく楽しく運動することに重点を置く(40歳男性)」


比較ではなく、個人の成長にフォーカスしてみては? といった意見が寄せられました。

一方で、

「昔みたいにちゃんと勝ち負けをつけてあげた方がいいと思う(42歳男性)」


と感じている人もいるようです。


※回答者のコメントは原文ママです
 

調査概要

調査期間:2023年7月20〜26日
調査方法:インターネット調査
回答者属性:全国の男女500人(10代2人、20代73人、30代132人、40代179人、50代91人、60代21人、70代2人)


この記事の筆者:福島 ゆき プロフィール
アニメや漫画のレビュー、エンタメトピックスなどを中心に、オールジャンルで執筆中のライター。時々、店舗取材などのリポート記事も担当。All AboutおよびAll About ニュースでのライター歴は5年。
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