「朝までエアコンつけっぱなし」だと電気代はいくら? 熱帯夜に試したい快眠ワザをエアコンのプロが解説

エアコン「Eolia(エオリア)」を製造販売するパナソニックは7月27日、20~60代の男女550人を対象に行った「夏の睡眠時のエアコン利用」に関する調査結果を発表。その結果とともに、同社エアーマイスター兼睡眠改善インストラクターの福田風子さんによる「熱帯夜の快眠ワザ」を紹介します。

エアコンを使った快眠技

快眠のための正しい工夫にはどのようなものがあるのでしょうか。福田さんが「エアコンを使った4つの快眠ワザ」を紹介しています。

●エアコンは寝室に入る30分前に電源オン。上に向けて風を送る

快眠のためのエアコン設定
快眠のためのエアコン設定 ※画像出典:プレスリリース

布団に入ったタイミングでエアコンを入れるのは間違った対策です。日中に室内にたまった熱が、夜になっても天井や壁にこもっており、室温が下がるまでに時間がかかってしまいます。寝室に入る30分前にエアコン電源を入れ、上に向けて風を当てておけば、効率よく心地よい睡眠環境がつくれるとのことです。

●温度は26~28℃、タイマーは設定しない
設定は、冷房モードで温度は26~28℃にするか、除湿モードにするのがおすすめ。熱帯夜は途中で運転を停止する設定はせず、冷えすぎない温度で朝までつけっぱなしにしましょう。

●湿度は60%以下に保つようにする

快眠のために気を付けたい湿度
快眠のために気を付けたい湿度 ※画像出典:プレスリリース

湿度が高すぎると、手足からの放熱が妨げられて深部体温が下がりにくくなるため、寝苦しくなってしまいます。寝室の湿度は60%以下に保つようにしましょう。

●扇風機との併用もおすすめ

扇風機と併用する際のコツ
扇風機と併用する際のコツ ※画像出典:プレスリリース

寝入りが悪いという人は、扇風機を併用することもおすすめ。表面に太い血管の通る足首あたりに風を当てると、深部体温が下がりやすく眠りに適した環境になります。ただし、風を体の1カ所だけに長時間当て続けると、体が冷えすぎてしまう可能性があるので注意しましょう。
 

寝苦しい夜の快眠技

併せて、「エアコンを使わない快眠ワザ」についても解説しています。

●お風呂は寝る1時間前までに、20分ほど入浴する
入浴時に気を付けるべきポイント
入浴時に気を付けるべきポイント ※画像出典:プレスリリース
深部体温をスムーズに下げて寝入りを良くするためには、反動を利用しましょう。夏でも38~40℃のお湯に20分ほど入浴することがおすすめです。入浴により一度上がった深部体温が反動により下がるので、この落差が快眠につながります。ただ、反動による深部体温の低下は約1時間かけて徐々に行われるため、「寝る直前にお風呂に入る」のは推奨できないとのことです。

●暑い時期はシャワーで「3つの首」を温める
シャワーでは「3つの首」を温めることを意識
シャワーでは「3つの首」を温めることを意識 ※画像出典:プレスリリース
夏に湯船につかるのが難しい場合には、シャワーだけでも体を快眠モードにすることが可能。足首、手首、首の後ろなど、太い血管が通っている部分に合計5分ほど少し熱めのシャワーを当てれば、効率よく深部体温を上げることができます。

●リビングや浴室の照明は控えめに
目に入る光の量が減れば減るほど、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されやすくなります。入浴前にリビングの照明をオレンジなどのリラックスできる色にしておくとよいとのことです。また入浴時には、脱衣所の明かりだけにするのもおすすめ。これは浴室は天井が低く、照明器具が目に近いためです。

●部屋着からパジャマに着替える行為をルーティン化
パジャマには夏でもゆったりとした「長袖・長ズボン」がおすすめ
パジャマには夏でもゆったりとした「長袖・長ズボン」がおすすめ ※画像出典:プレスリリース
パジャマに着替えるという行為がルーティンとなることで、脳がおやすみモードに切り替わります。部屋着のまま寝てしまう人は、パジャマを着る習慣を身につけるのがおすすめ。また、睡眠中には、コップ1杯の汗をかくといわれています。しっかり汗を吸ってくれる綿やシルク製のパジャマ着用がおすすめとのことです。

一方で、パジャマには快眠を妨げてしまう種類のものも。夏には「半袖・半ズボン」という人も多いかもしれませんが、手首や足首にじかに冷気が当たることで体が冷えすぎてしまい、快眠の妨げになることがあります。全身にかく汗を吸収するためにも、ゆったりとした長袖・長ズボンが理想とのことです。

●夕方以降はカフェインレスの飲み物を
寝る直前でなくても、夕食時に緑茶などを飲むと、寝つきに影響してしまいます。夕方以降は水や麦茶、ルイボスティーなどカフェインレスの飲み物がおすすめ。その際、血管が収縮して深部体温の調節を妨げてしまうので、冷たいものを飲み過ぎないように気を付けましょう。また、「寝る前にお酒を飲むこと」「寝る前に水分摂取を控えること」もあまりおすすめできないとのことです。

●自然音や歌詞のない音楽を聴く
入眠時に音楽を聴く人もいるかもしれません。その場合、雨音や川のせせらぎなどの自然音か、歌詞を追わずに聴けるインストゥルメンタル音楽などがおすすめとのことです。


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