危険な出会いの温床Twitter、インスタライブ垂れ流し……SNSきっかけの重大事件・性被害にも要注意

SNSを発端に重大な事件や事故になる前に、わが子がSNSをどう使っているのか把握しておく必要があります。最近の若者のSNSの使い方の傾向や危険なパターンについて、ITジャーナリストの鈴木朋子さんに取材しました。

保護者として、わが子がSNSをどう使っているか把握していますか? SNSがきっかけとなり犯罪に巻き込まれるケースは後を絶ちません。夏休み期間に子どもがリスクを回避できるよう、まずはTwitter、Instagram(以下、インスタ)、LINE、音声チャットなど、最近のSNSの傾向や危険なパターンを把握しておく必要があります。若者のSNS事情に詳しいITジャーナリストの鈴木朋子さんに話を聞きました。

子どもたちにとって、今もっとも注意すべきSNSとは?

Twitterは「出会いやすい」!? SNSきっかけで性被害に遭う子どもたち

子どもを狙ったサイバー犯罪は年間で2000件ほど発生しており、警察庁の「SNSに起因する事犯の被害児童数の推移」によると、令和4年は1732件のうち児童買春が321件、児童ポルノ658件などという結果が出ています。
 

「出会い」に関しては、Twitterが危険度が高いと鈴木さんは言います。
 

「子供の性被害に関する厚生労働省のデータ(令和2年)でも、被害児童数が多いサイトとしてTwitterが1位となっています。専門家視点では『Twitterは出会いやすいSNS』という認識です」


趣味などの“情報収集のため”とTwitterにあっさりと飛び込んでしまい、保護者もあまり危機感を持っていない場合が多いかもしれません。ダイレクトメッセージで個人情報などを送信したりしていないか、Twitterを通して知り合った人と会う約束などしていないか、ときどき確かめる必要がありそうです。
 

インスタストーリーズの炎上、インスタライブの垂れ流し

特に女の子の間では主流のSNSとなっているインスタ。映え写真を投稿して楽しむだけならいいのですが、ここに落とし穴があるようで……。
 

「少し前は炎上元はTwitterが多く、“バカッター”などという言葉も流行しました。今はインスタのストーリーズが炎上元になることも増えています。昨今は、インスタライブを流しっぱなしにしている子がいるようです。友だちと一緒に遊んでいる間、ずっとライブを垂れ流している状態で、つい悪ノリの呼び水になりがちです。スクリーンショットをされたら証拠として残りますし、場所や個人の特定につながることもありリスクも高いので要注意です」
 

履歴が残らない機能の場合、保護者がチェックできないのが難点。鈴木さんによると、子どもに人気がある一部の音声チャットサービスも履歴が残らず、出会いのきっかけになりやすいので性被害が起きているそう。同様に、オンラインゲームの音声チャットもリスクが高いのだとか。
 

子どもを狙う大人が最後に選ぶ!? LINE導入には慎重派の保護者が増加中

家族間の連絡手段として子どものスマホに最初に入れるアプリがLINEだという家庭も多いかもしれませんが、LINEこそ要注意。鈴木さんによると、子どもをターゲットにする犯罪者は最終的にLINEに持ち込もうとすることが多いのだそうです。
 

「LINEは実は危険なものであることを大人が認識しておきたいですね。意識が高い保護者も増えていて、最近では、特に小学生のクラスLINE、学年LINEなどグループLINEを禁止している保護者も多いようです」

 

悩ましい……SNSを許可する時期、子どもの見守り方は?

多くのSNSが利用規約を「13歳以上」としていますが、導入する年齢の目安については、どのように考えればよいのでしょうか。
 

「基本的には規約に則るのが原則ですが、該当年齢に達していても、スマホを持たせて間もない場合や、本人が管理できなさそうだと思ったら、保護者が最初はすべてやりとりなどをチェックするのがいいと思います。すべてのSNSを一度に許可するのではなく、例えば最初は家族だけでLINEを使うことから始めても。メッセージをやりとりする言葉遣いが大丈夫か、見知らぬ人と友だちになっていないかなとチェックするなどして、ひとつひとつ徐々にクリアしていくのがおすすめです」



この記事の監修者:鈴木朋子さん
ITジャーナリスト。スマホ、SNS、Webサービスなど、身近なITに関する専門家。2人の娘を持つ母親で中高生のスマホ事情にも詳しい。子どもの安全なIT活用をサポートする「スマホ安全アドバイザー」としても活動中。著作は『親が知らない子どものスマホ』(日経BP)、『親子で学ぶスマホとネットを安心に使う本』(技術評論社)など多数。

この記事の筆者:古田綾子
雑誌・Webメディアの編集者を経てフリーランスライター。2児の母。子どもの受験をきっかけに教育分野に注力。自らの経験に基づいた保護者視点で、教育界の生の声やリアルな体験談などを取材・執筆。
 

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