松岡茉優さん主演のドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)が7月15日より放送スタートしました。第1話のストーリーをおさらいしつつ、SNSで話題のコメントとともに今後の見どころを紹介します。
第1話のあらすじ
鳳来高校3年D組の担任教師・九条里奈(松岡茉優)は、涙1つ流れぬ卒業式を迎えます。ただ適切な距離と判断を選ぶだけで過ごした1年には感動も感傷もなく、そこにあるのは無事に1年を終えたことに対する安堵(あんど)感のみ。巣立つ生徒を上階の吹抜け廊下から見つめる里奈は、突然、背中に強烈な衝撃を受けると地面へ向かって落下。目に入ったのは、背を押したらしき生徒の手と、「D組 卒業おめでとう」と記されたコサージュ。
「生徒に殺された」と理解し地面に着きそうになった次の瞬間、里奈はD組の教壇に立っていました。黒板には1年前の始業式の日付。笑顔で会話する生徒たちを見て戦慄する里奈。彼らは1年後に自分を殺す「30人の容疑者」――。帰宅すると、夏に離婚した夫・九条蓮(松下洸平)の姿もあり、何かを変えようと決意した里奈は、生徒に寄り添い自分にできることなら何でもすることを宣言します。
早速、生徒から理不尽で無理筋な願い事をされる里奈。親の借金で転校することになるだろう瓜生陽介(山時聡真)から金を無心され、蓮に理由は言わず相談して承諾を得ると50万円を渡します。しかしカラオケで豪遊する瓜生たちの姿を発見。相楽琉偉(加藤清史郎)による罠だと知り心が折れそうになる里奈でしたが、鵜久森叶(芦田愛菜)に言われた「大人が寄り添うだけで私たちが変わると思っているなら軽蔑する」という言葉を思い出し、何を甘ったれたことを言っていたのだと奮起。「まず変わるべきなのは、あの子たちの教師である私自身だ」――。
叶を呼び出した里奈は、彼女がクラスメイトから何をされているのかを問います。いずれ不登校になり死を選択することを知っている里奈は、何でもすると決意していました。叶は同級生たちからいじめに遭っており、里奈との密会を知ったD組は全員集合して叶をつるし上げます。そこへ登場し、彼らの会話の盗聴録音を流す里奈。「殺される覚悟でここにいる」と啖呵を切った里奈は、叶に「世界を変えようと思ったら、大切なのは覚悟。私と一緒に闘ってくれませんか」と語りかけます。
「何をされてどれだけ痛んだのか言葉にして伝えることが、無自覚な動物への最初の攻撃」だと説得され、叶はこれまでされた事実と思いを涙ながらに吐露。「ずっと1人で泣いていた。何の涙かも分からない。悔しいのか悲しいのか辛いのか怖いのか。皆はこの姿が見たかったの? だとしたらこの涙は何? 誰か教えてください、誰か……」絞り出すような声で訴えると、里奈はこれからやりたいことを問い、「今言ったこと全て叶えましょう、この1年で」と改めてこの世界を変えると宣言するのでした。
その夜は、里奈が夫・蓮から突然、離婚届を突きつけられる日で――。
松岡茉優×芦田愛菜の演技力に圧倒された第1話
「君たちは納得のいかない毎日を、“誰かのせい”にしてはいないか?」という問いかける教師役・松岡茉優さんの長せりふ、そして、苦しい心の内を訴える芦田愛菜さんの涙の演技が光った第1話。菅田将暉さん主演で話題を呼んだドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(2019年、日テレ系)を手掛けたプロデューサーと監督が再集結した本作への期待を裏切らない幕開けとなりました。
Twitterでは「茉優ちゃん愛菜ちゃんの演技すごっ!」「演技すごすぎるわ。刺さる」「難しい役を淡々と演じてる松岡茉優が凄い」「演技派が多すぎて心が苦しい…」「第1話で愛菜ちゃんにこの演技されると、この先、他の生徒役の人たちは大変だぞ」「愛菜ちゃんの涙に自分も涙した」「やめてよと言いながら少しだけ笑ってたっていう台詞。経験を言語化してもらったようで放心状態。学生時代、九条先生みたいな人に出会いたかったな」「なかなか見るのがしんどいドラマだったな…」などのコメントが寄せられています。
第1話では、友人から「教師になって変わった」と言われ、優しく理解のある夫がなぜ突然離婚をつきつけてきたのか理由もわからない里奈の淡々としたモノローグも気になりました。叶の問題をつまびらかにしたその夜、里奈に待ち受けるのは夫からの離婚届。第2話では夫との間に何があったのか描かれるのでしょうか? 「この世界を変える」ために「まず私自身が変わる」と決めた里奈がどう己の周囲と向き合っていくのか注目です。
『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』第2話 7月22日放送予告
この記事の筆者:地子給 奈穂編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌等の編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWeb戦略コンサルティングも行う。