7月7日は冷やし中華の日!
二十四節気の「小暑」となることが多く、暑さが本格的になり冷たい麺がおいしく感じられることから、 1995年に冷やし中華の愛好家らによって制定されました。
今回は冷やし中華の発祥が中国ではなく日本であることなど、「違いの分かる人」になれる冷やし中華の豆知識を紹介します。
冷やし中華のはじまりは?
名前に「中華」が入っていますが、冷やし中華は中国ではなく、日本生まれのアイデア料理です。ルーツは諸説ありますが、昭和12年に仙台の「中国料理 龍亭」の初代店主が、組合のメンバーに自身が考案した「凉拌麺」を披露したのがはじまりといわれています。
中国にも同名のメニューがありますが、こちらは茹でた麺を冷まして、細切り肉やもやしと濃厚なたれで食べるもの。龍亭の凉拌麺は、しょうゆと酢をベースにした酸味のあるスープ、また麺を流水で締めるという違いがあります。具材はチャーシューやきゅうり、茹でキャベツが使われました。
同じく仙台にある製麺会社の「だい久製麺」が昭和35年に発売した「元祖だい久 冷し中華」によって、冷やし中華という名前が広まったとされています。
ごまだれは京都でマヨネーズは愛知?
しょうゆだれと並んで人気なのが、ごまだれの冷やし中華。西日本に多いのが特徴です。諸説ありますが、京都の「中華のサカイ」が昭和14年の創業時よりごまだれの冷やし中華を提供していたことが影響しているとされています。
また、東海地方では冷やし中華にマヨネーズあえる食べ方がポピュラーになっています。こちらも諸説ありますが、愛知のラーメンチェーン「スガキヤ」にて、酸味をまろやかにするためにマヨネーズを加えたことがはじまりとされています。
関西では冷やし中華も「冷麺」と呼ばれる?
一般的に、冷麺とは朝鮮半島由来の、蕎麦粉を主原料とする麺を使った冷たい麺料理。牛骨から取った出汁とキムチによる味付けが特徴です。「韓国冷麺」とも呼ばれるこの料理を、蕎麦粉ではなく小麦粉を主原料として、柔らかくコシのある半透明な麺にアレンジしたものが「盛岡冷麺」です。
しかし、関西では冷やし中華のことも冷麺のことも、どちらも「冷麺」と呼ばれています。
これは先述した京都の「中華のサカイ」が提供していたごまだれの冷やし中華が「冷めん」というメニュー名だったこと、また関西弁でアイスコーヒーを「冷コー」と略すように、冷たい麺料理を略して冷麺と呼ぶことが一般化したなどの説があります。
最近では「冷やし中華」という呼称も広まりつつありますが、今でも「冷麺」と表記するお店は多いので、関西で冷やし中華が食べたくなったときはお気をつけください!