「ポケモンカード151」6月16日発売、メルカリとポケモンが連携して「転売」は防げる?

メルカリとポケモンが、安心・安全な取引環境の構築に向けた包括連携協定を締結したと発表しました。(サムネイル画像出典:ポケモンカードゲームトレーナーズのWebサイト)

6月16日発売の「ポケモンカード151」(出典:公式サイト

世界的な人気商品となっている「ポケモンカードゲーム」が、メルカリで転売されたり、偽物が出品されたりする問題が起きています。これに対応するため、メルカリとポケモンが包括連携協定を締結したと発表しました。
 

>メルカリで「ポケモンカード151」と検索すると……?
 

安心で安全な取引のために、メルカリとポケモンが提携

メルカリはすでにユニクロを運営するファーストリテイリングや、ディズニー商品を手掛けるオリエンタルランドなどと包括連携協定を締結しています。今回はポケモンが新たに加わった形となります。
 

具体的にどんなことをしていくのかというと、
 

■ポケモンがすること
・メルカリに対する、特定の新商品発売情報や商品情報、商品画像などの提供
・Webサイトなどでの注意喚起
・生産の強化。ポケモンカードを純粋に楽しんでいる人に商品を届けるための直販店における販売方法の工夫、問屋・小売店との協力強化
 

■メルカリがすること
・ポケモンからの情報提供に基づいた、メルカリアプリ上や公式ブログでの特定の新商品に関する注意喚起
・ポケモンと協議の上、合意した特定の商品について、メルカリの利用規約に違反する出品への削除対応
 

ポケモンが転売に関する注意喚起を実施

ポケモンカードゲームトレーナーズのWebサイトでは、6月16日発売の「ポケモンカード151」に関して注意喚起を掲載しています。内容は以下の通り。
 

・株式会社ポケモンは、転売等の営利を目的とした商品購入を固くお断りしています。
・ポケモンセンターオンラインで、利用規約違反や転売目的の購入と判断した場合は、注文をキャンセル、および、今後の利用を制限します。
・商品の発売直後、メルカリなどのフリマアプリにおける出品価格が、一部の出品者・購入者の行動により一時的に急騰する可能性があります。 購入を検討している場合には、商品の希望小売価格や内容を今一度ご確認いただくなどして、冷静な行動を取るようお願いします。
 


さらに「ポケモンカード151」以外に関しても、注意を呼びかけています。

・「偽造品・模倣品」の出品が確認されています。
・「SR高確率封入」などの表現で出品者が独自にカードをランダム封入し販売する「オリパ(オリジナルパック)」は、該当のカードが実際には低確率で封入されている、もしくは封入されていない可能性があります。
・いわゆるサーチなどの行為によりSR、SARなどのキラカードが封入された拡張パックのみを抜き取って、残りのパックを販売する、「サーチ済みパック・ボックス」の出品が確認されています。

参考:フリマアプリ等での強化拡張パック「ポケモンカード151」売買に関する注意喚起につきまして
 

公式サイトがこのような注意喚起をすることには大きな意味がある一方で、転売や偽物が完全にシャットアウトされるかというと、なかなか難しい問題といえます。そのため出品の場を提供するメルカリとの連携が必要不可欠となり、今回の包括連携協定が大きな役割を果たしていくと思われます。
 

転売の問題点

ポケモンとの連携によって、メルカリはポケモンカードの転売などを厳しく監視することになります。そもそも転売が社会的な問題となったのは、転売を目的とする人が商品の買い占めを行い、本当にほしいと思っている人が買えなくなる状況ができてしまうからです。
 

純粋にポケモンが大好きでポケモンカードなどの関連商品がほしいと思っている人に商品が届かなくなることを、ポケモンも問題視しています。だからこそ、生産を増やしたり、販売の仕方を工夫したりするとしています。実際「ポケモンカード151」に関しては、ポケモンセンターオンラインにて受注生産で販売することが決定しました。
 

転売を防ぐには、出品する場を提供するメルカリと、商品を生産するポケモンの両社が共に取り組んでいく必要があることが、強く打ち出されたように感じます。
 

人気がある商品に関しては、転売や偽物の出品などが懸念されています。それは今回のポケモンに限ったことではありません。メルカリが健全な市場として利用されるためにも、今後の動きに注目したいところです。

 

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