冷房は「温度を下げる」「風量を上げる」どちらがお得? 節電と熱中症対策を両立するエアコンの正しい使い方とは【エアコンのプロが解説】

パナソニック「エオリア」は6月6日、20~60代の男女1106人を対象に行った「2023年夏のエアコン利用」に関する調査結果を発表。その結果とともに、同社エアーマイスターの福田風子さんによる「夏の熱中症対策」と「エアコン節電のポイント」を紹介します。

気温が上昇し、熱中症にも注意が必要なこれからの季節。エアコンを使用する機会が増える一方で、電気代の高騰は2023年も家計の大きな負担となっており、節電方法が気になる人も多いのではないでしょうか。

パナソニック「エオリア」は6月6日、20~60代の男女1106人を対象に行った「2023年夏のエアコン利用」に関する調査結果を発表。本記事では、その結果とともに同社エアーマイスターの福田風子さんによる「夏の熱中症対策」と「エアコン節電のポイント」を紹介します。
 

2023年は「エアコン我慢」の傾向が加速

2023年の夏、冷房の利用を我慢しようと思うか(パナソニック「エオリア」調べ)画像出典:プレスリリース

「2023年の夏、節電のために冷房の利用を我慢しようと思うか」と聞いたところ、「強く思う」(9%)、「やや思う」(35%)と、44%がエアコンを我慢したいと考えていることが分かりました。

2022年の夏、冷房の利用を我慢したか(パナソニック「エオリア」調べ)画像出典:プレスリリース

併せて2022年夏のエアコン利用状況について聞くと、「かなり我慢した」(6%)、「やや我慢した」(32%)と、「我慢した」と答えた割合が38%となりました。2023年は我慢の傾向が強まっているようです。

実際のエアコン設定温度と理想のエアコン設定温度(パナソニック「エオリア」調べ)画像出典:プレスリリース

理想と実際のエアコン設定温度を見ても、理想は「25℃」が最多なのに対し、実際は「26℃」や「28℃」に設定している人が多く、我慢の傾向が見られました。

在宅時にエアコンの利用を我慢する理由(パナソニック「エオリア」調べ)画像出典:プレスリリース
睡眠時にエアコンの利用を我慢する理由(パナソニック「エオリア」調べ)画像出典:プレスリリース

このような我慢の傾向にはどのような背景があるのでしょうか。在宅時や睡眠時に常にエアコンをつけているわけではない人に我慢している理由を聞くと、いずれの場合も「電気代がかかるから」が最も多くなりました。続いて「冷えすぎるから」「体に悪いと思うから」となっています。睡眠時には、「風邪を引いたり、だるさを感じたりするから」という理由で我慢をしている人も多いようです。
 

「微風」よりも「自動運転」が節約になる?

夏のエアコン節電のためにしていること(パナソニック「エオリア」調べ)画像出典:プレスリリース

「夏のエアコン節電のためにしていること」は「設定温度を高くする」(42%)が圧倒的に多く、「エアコンフィルターの掃除をする」(26%)、「サーキュレーターや扇風機を併用し、冷たい空気を室内に循環させる」「扇風機など他の冷房器具を併用する」(共に25%)が続いています。

上位に入らなかった節電方法の1つに、エアコンの自動設定を使う方法があります。パナソニック独自の調査によれば、「微風」は「自動」よりも設定温度に到達するまでの消費電力が20%高く、到達するまでの時間が6.4分長いとのこと(稼働開始時の外気温・室温が30℃以上、エアコンの設定温度26℃の場合)。

しかし、節電のために「風量を弱めにする」と答えた割合が23%であったのに対し、「オート機能や自動設定で使用する」と答えた割合が13%だったことから、まだまだ理解が広がっていないようです。


>次のページ:エアコンのプロが教える「熱中症対策」と「節約術」とは
 

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • 世界を知れば日本が見える

    「民主主義の崩壊」兵庫県知事選、なぜ“陰謀論”が広まったのか。日本が「選挙×SNS」を対策できないワケ

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅

  • ヒナタカの雑食系映画論

    祝・岡田将生&高畑充希結婚! ドラマ『1122 いいふうふ』5つの魅力から「この2人なら大丈夫」と思えた理由

  • アラサーが考える恋愛とお金

    「友人はマイホーム。私は家賃8万円の狭い1K」仕事でも“板挟み”、友達の幸せを喜べないアラサーの闇