「保護猫」を里親で迎えるときにかかる費用をお金のプロが解説! ペット保険は入るべき?

猫のかわいらしさ、しぐさの愛らしさは格別ですよね。最近では猫を自宅に迎える選択肢として「保護猫」の里親になる人が増えてきました。今回は、保護猫を家に迎えるときの条件や注意点、かかる費用、ペット保険に入るべきかどうかを詳しく解説します。

保護猫を迎えるときにかかる費用

保護猫団体から保護猫を迎えるとき、かかる費用はどのくらい必要になるのでしょうか。
 

保護猫を譲り受けるときは、猫そのものに値段が付いているわけではありませんが、「譲渡金」が発生します。譲渡金には、保護猫たちの世話にかかった医療費の実費(ワクチン代、去勢・避妊代、便検査代など)、日々の食費や消耗品の負担金、その他保護団体を維持する費用が含まれています。
 

言うなれば、譲渡金は保護された猫たちの生活を支え、さらに、これから保護する猫たちを受け入れるためのお金です。

家に来た時は生後4カ月でした

次は譲渡金を含め、保護猫を譲り受ける際にかかる費用を以下で確認しましょう。
 

【保護猫を譲り受ける際にかかる費用】計4~9万円
・譲渡料:2~6万円
ワクチンを打った回数、去勢・避妊代、便検査、猫エイズ検査など、かかった費用で請求される譲渡料が異なります。
 

・猫用ケージ(猫が上下運動できる2階建て以上):2~3万円
保護猫が新しい環境に慣れるには、安心できるスペースの確保が重要です。そのため、ケージの準備が譲渡条件になっている場合があります。猫を譲渡してもらう時までに、飼い主の家に設置しておきましょう。実際に設置してある写真の提示を求められたり、譲渡を兼ねて現地視察されたりします。
 

【保護猫を家に迎えた後、必要な費用1年分】計6万5400~10万8000円
・猫用トイレ:2000~5000円
・猫砂・猫シート:1500円×12=1万8000円
・おもちゃ、ブラシなど:2000円
・フードボウル・水を入れるための器:2000円
・キャットキャリー:3000円
・キャットフード:2000~4000円×12カ月=2万4000~4万8000円
・ペット保険:1200~2500円×12カ月=1万4400~3万円
 

保護猫を迎えてかかるトータルのお金は20万円前後!

筆者宅の先住猫2「ゆめじ」12歳。子猫(ゆかり)の相手は疲れます……

保護猫の里親になり、ともに暮らす日々が始まります。その際、1年目にかかる「初期費用+1年目の飼育費用」は、以下の通りになります。
 

保護猫を譲り受ける際にかかる費用:(1)計4~9万円

保護猫を家に迎えた後、必要な費用1年分:(2)計6万5400~10万8000円

(1)+(2):計10万5400~19万8000円
 

トータルすると、1年目に必要なお金は20万円前後。保護猫は猫そのものの値段は付いていないので、ペットショップで購入するよりもかかる費用は安いイメージがあるかもしれません。しかし、実際はそうでもないことが分かります。
 

2年目以降は初期費用分がなくなりますが、健康診断やワクチン代(トータルの目安1万2000~1万8000円)は年1回必要になるため、6~7万円が必要になります。
 

>次ページ:保護猫は保険に入った方が良い?
 

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