俳優としての評価を一気に高めた『おかえりモネ』
その勢いのままに永瀬さんは、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に出演します。気象予報士を目指すヒロイン・永浦百音を清原果耶さんが演じたドラマで、永瀬さんは幼なじみの及川亮を担当。東日本大震災で母親の美波を若くして亡くした亮は、喪失感や葛藤に苦しみもがきながら懸命に生きる役です。繊細な演技が求められ、非常に難しい登場人物となりました。
百音を含めた周りの人には、作り笑いをして平静を装い続けた亮。人に壁を作ることで、亮は震災の悲しみや苦痛をひた隠しにしていました。しかし、百音の妹・未知（蒔田彩珠）の助けもあり、いつしか本音の気持ちを打ち明けられるようになります。
人が抱えるリアルな痛みや悲しみを、永瀬さんは全身全霊で見事に表現。ふとした表情や言葉、行動で亮が抱えている内面を丁寧に見せ、苦悩しながら前に進もうとする青年の姿を等身大で演じきりました。
そこには、トップアイドル「永瀬廉」ではなく、俳優として進化を見せる永瀬さんの姿がありました。
話題の映画『法廷遊戯』にも出演が決まる！ 俳優として、さらなる進化を
2022年には、ドラマ『わげもん〜長崎通訳異聞〜』（NHK総合）、『新・信長公記〜クラスメイトは戦国武将〜』（読売テレビ／日本テレビ系）、さらに映画『真夜中乙女戦争』に出演してきた永瀬さん。
2023年は、冬ドラマとして放送していた『夕暮れに、手をつなぐ』（TBS系）が終了したばかりです。このドラマで永瀬さんは、広瀬さんが演じる主人公・浅葱空豆と、切ない恋を繰り広げる海野音を担当。
ひょんなことから出会った2人は、互いに気持ちを隠しながら友人関係を続けます。特に音は、過去に女性と悲しい別れをしたことがあり恋に臆病になっているキャラクター。ポーカーフェイスのクールな性格で描かれます。そんな音が、天真らんまんで何事にも真っすぐな空豆に惹かれ、徐々に心を開いていくストーリーです。
このドラマでも、永瀬さんは心の内を明かさない青年を演じることになります。寡黙で内省的な役がよく似合い、永瀬さんのビジュアルと相まって独特な雰囲気を醸し出しています。この俳優としてのキャラクターは、間違いなく永瀬さんの俳優としての武器になることでしょう。
そんな永瀬さんは、4月クールの日曜劇場『ラストマン－全盲の捜査官－』（TBS系）への出演が決定。大泉洋さん演じる警察庁人材交流企画室の室長・護道心太朗のおいで、警視庁捜査一課のキャリア刑事・護道泉を演じます。
さらに11月10日には、映画『法廷遊戯』の公開も控えています。本格法廷ミステリー小説が原作で、永瀬さんはロースクールに通う主人公・久我清義を演じます。この映画は、「ノンストップトライアングルミステリー」とうたわれているだけあり、登場人物の過去や秘密が複雑に絡みあう作品です。
清義は人に言えない過去を持ち、周囲に心を開かない設定で描かれます。今回も、永瀬さんに相性が良さそうな役柄で、杉咲花さんや北村匠海さんと共演します。大ヒットが予想される作品で、さらに俳優として飛躍する永瀬さんの姿を見ることができそうです。
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