「私はフェミニストです」と名乗るのが怖いと感じる人へ。フェミニズム第4波の今、伝えたいこと

「ジェンダー・ギャップ指数2022」が116位の日本において、「私はフェミニストです」と宣言することが怖いと感じる人も多いと思います。また、社会活動や勉強をしていないとフェミニストだと名乗ってはいけないと誤解している人もいます。フェミニストとは、いったいどんな人なのでしょうか。


自身を「フェミニスト」と名乗ることに抵抗を感じている人は多いと思います。私もかつてはその1人でした。「専門的に学んだわけじゃないのに、フェミニストを名乗っていいのかな」「ネガティブなレッテル貼りをされて叩かれるのは嫌だな」と感じていたから。

しかし、尊敬する女性学研究者・田嶋陽子さんの言葉を聞いて、救われるような気持ちになったのです。

「フェミニズムなんて言葉を知らない人でも、フェミニズムの生き方をしている人もいる。勉強した長さじゃないの。その人がどうありたいかなの。だからフェミニズムで人を差別しちゃいけないし、されてもいけない」(※1)

フェミニズムとは、ジェンダーによる偏見や抑圧をなくし「みんなが自分らしく自由に生きられる社会」を目指す考え方のこと。

そして、フェミニストは、資格でも組織でもなく、「生き方」そのもの。そう感じたとき、胸を張って「オッス、おらフェミニスト!」と名乗る覚悟を決めました。
 

自分自身をフェミニストだと思う? 500人に聞いてみると……


しかし、「フェミニズム」「フェミニスト」への自意識や理解は、まだまだ過渡期。

3月8日の国際女性デーに合わせ、All About編集部は「フェミニズム」に関する調査を実施しました。「自分自身をフェミニストだと思いますか?」という質問に対し、最も多かった回答は「わからない・どちらでもない(54%)」。次いで「フェミニストだと思わない(36%)」が続きました。

自身を「フェミニストだと思わない」と回答した人からは、その理由として

「男女平等について不満は感じているが、特に何か行動している訳ではないため(24歳女性)」

「あまり積極的に主張していないと感じることが多いから(39歳女性)」

「男女差別についてSNSなどで特に発言をしたことがないから(24歳男性)」


などの意見が。フェミニズムの考え方には賛同しているけど、自分発信で行動を起こしていないからフェミニストではない、と感じている人が多いようです。

<調査概要>
期間:2023年2月13~14日
人数:500人


>次のページ:「フェミニスト」とは、一体どんな人のこと?

 
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