自身を「フェミニスト」と名乗ることに抵抗を感じている人は多いと思います。私もかつてはその1人でした。「専門的に学んだわけじゃないのに、フェミニストを名乗っていいのかな」「ネガティブなレッテル貼りをされて叩かれるのは嫌だな」と感じていたから。
しかし、尊敬する女性学研究者・田嶋陽子さんの言葉を聞いて、救われるような気持ちになったのです。
フェミニズムとは、ジェンダーによる偏見や抑圧をなくし「みんなが自分らしく自由に生きられる社会」を目指す考え方のこと。「フェミニズムなんて言葉を知らない人でも、フェミニズムの生き方をしている人もいる。勉強した長さじゃないの。その人がどうありたいかなの。だからフェミニズムで人を差別しちゃいけないし、されてもいけない」(※1)
そして、フェミニストは、資格でも組織でもなく、「生き方」そのもの。そう感じたとき、胸を張って「オッス、おらフェミニスト!」と名乗る覚悟を決めました。
自分自身をフェミニストだと思う? 500人に聞いてみると……
しかし、「フェミニズム」「フェミニスト」への自意識や理解は、まだまだ過渡期。
3月8日の国際女性デーに合わせ、All About編集部は「フェミニズム」に関する調査を実施しました。「自分自身をフェミニストだと思いますか?」という質問に対し、最も多かった回答は「わからない・どちらでもない(54%)」。次いで「フェミニストだと思わない(36%)」が続きました。
自身を「フェミニストだと思わない」と回答した人からは、その理由として
「男女平等について不満は感じているが、特に何か行動している訳ではないため(24歳女性)」
「あまり積極的に主張していないと感じることが多いから(39歳女性)」
「男女差別についてSNSなどで特に発言をしたことがないから(24歳男性)」
などの意見が。フェミニズムの考え方には賛同しているけど、自分発信で行動を起こしていないからフェミニストではない、と感じている人が多いようです。
<調査概要>
期間:2023年2月13~14日
人数:500人
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