「フェミニズム=男嫌い」ではない。そもそもフェミニズムって何? “女性のため”だけのもの?

3月8日は国際女性デー。女性たちによる参政権運動などを起源とし、1975年に国連で提唱され、1977年の国連総会で議決された記念日です。改めて「フェミニズム」について、じっくり考えてみましょう。

そもそも、「フェミニズム」ってなに?


講演や授業などでは、「フェミニズムについて、全く知らない人にも分かるように話してほしい」と依頼されることが多いです。そんなときは、こんなふうに説明しています。

まず前提として、ジェンダーとは「社会的、文化的に作られた性差」のことを指します。ジェンダーバイアスとは、「性差に対する固定概念や偏見」を意味します。分かりやすくいうと「男らしさ/女らしさ」「男/女はこうあるべき」という型みたいなものですね。

そういう型を押しつける社会だと、その型にはまらない人は「女のくせに料理もできないなんて」「稼げないなんて男失格だな」などと叩かれてしまう。そんな社会は誰にとっても生きづらいので、ジェンダーによる偏見や抑圧をなくし「みんなが自分らしく自由に生きられる社会」を目指すーーそれがフェミニズムという考え方です。

例えば、「ピンクが好きな息子が、保育園にピンクの服を着ていったら『男の子なのに変』と言われ、泣いて帰ってきた」という話を聞いたことがあります。そんなふうに「女の子はピンク、男の子はブルー」と2つに分けるのではなく、イエロー、グリーン、マゼンタ、ビリジアンなど……さまざまな色が存在するカラフルな社会。「みんな違って当たり前」が当たり前の社会。誰も排除されない、みんなが共生できる社会を目指すのがフェミニズムです、と私は説明しています。
 

フェミニズムの意味「理解しているつもりだが自信がない」が約6割


3月8日の国際女性デーに合わせ、All About編集部が実施した「フェミニズム」に関する調査の中で、「『フェミニズム』の意味について正しく理解していますか?」という質問に対し、最も多かった回答は「理解していると思うが自信がない(57%)」でした。

さらに、「あなたが思う『フェミニズム』とはどんなものですか?」という質問に関しては、

・「女性の社会的地位を向上させ、男女平等を実現させるために活動すること(22歳女性)」

・「男性と女性の持つ権利と義務を可能な限りイコールに持って行く考え方(45歳男性)」

・「女性に対しての偏見や差別を改善しようとする取り組み(21歳女性)」


などの声が寄せられ、フェミニズムとは「女性の尊厳を守り、性別による不平等をなくすための取り組み」だと考えている人がいることが分かります。

一方で

・「女性尊重主義、男性よりも女性の地位を向上させ尊重すべきという過激派(31歳女性)」

・「女性が男性のように振る舞う事を、男女平等だと主張している思想と理解しています(46歳女性)」

・「男性を軽蔑しすぎる雰囲気(24歳女性)」

・「本来は男女平等だと思うが、揶揄する形で、女性を優遇する人たちを指していると思う(33歳女性)」

・「女性が優位のような表現に聞こえるので、あまり良い印象はない(49歳女性)」


といったコメントも。「フェミニズム」というと、どこか過激なイメージで良い印象を持っていない人や、女性を優遇し男性を軽蔑する考え方だと感じている人も、一定数いるようですね。


<調査概要>
期間:2023年2月13~14日
人数:500人


>次のページ:「フェミニズム=男嫌い」というレッテル貼り、なぜ起こる?

 
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