Googleは2月6日(現地時間)、「実験的な会話型AIサービス」である「Bard(バード)」の提供を開始すると発表しました。当面は一般公開はせず、テスト段階であるとのことです。対話型AIについてはOpenAIの「ChatGPT」が先行しており、Googleもその開発競争に本格的に参入した形となります。
対話型AIとは?
対話型AIは、人間とコンピュータとの会話をより人間同士の会話に近づけるための技術です。例えば、「対話型AIとは何だろう」という疑問を抱いたとき、これまではネット検索をして該当する記事やWikipediaを参照していました。対話型AIに質問を入力すると、まるで人間の専門家と会話するように回答を出力してくれます。
試しに、先行する対話型AIであるChatGPTに質問してみました。
まるで人間同士の会話のようなやり取りが可能なことから、対話型AIはさまざまな分野への導入、応用が期待されています。
ChatGPTに関して詳しくは以下記事をご参照ください。
参考:話題のAI「ChatGPT」は、本当に何でも答えてくれる? 理不尽なことも聞いてみたら……
Googleの対話型AIサービス「Bard」とは?
Bardは「LaMDA(Language Model for Dialogue Applications)」という技術を基盤としています。これは自然言語処理技術の一例であり、大規模なデータセットを用いてトレーニングされたニューラルネットワークに基づいています。
GoogleはBardに対する質問の事例として「ジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡の新発見について、9歳の子どもに教えてあげられることはありますか?」「サッカー界のトップストライカーについて学ぶ」などを挙げ、これまでの検索スタイルでは要約することに時間や労力を必要とした質問が可能になるとしています。
さらに、Googleは「正解が1つではない質問」に答えるための機能をGoogle検索で展開することも発表しました。
例えば、「ピアノとギターのどちらが習得しやすい?」という質問をクエリとして入力すると、検索結果のトップにテキストによるアドバイスが表示され、その下に従来の検索結果が表示されるというものです。従来のGoogle検索がAIによってさらに充実したものになることが予想されます。