2月1日はテレビ放送記念日!
1953年のこの日、NHK東京放送局が日本初のテレビ本放送を行いました。
今回は、最初に放送されたテレビ番組は何かなど、「違いの分かる人」になれるテレビ放送の豆知識をご紹介します。
世界で初めてブラウン管テレビに映し出されたものは?
そもそもテレビとは、映像と音声を離れた場所に送って再現する仕組みであるテレビジョン(television)の略称。
現在では、その受信機や放送のことを主に指して使われています。
18世紀後半から各国で開発が行われていましたが、そんな中、世界で初めてブラウン管による電子式テレビの実験に成功したのは、なんと日本人でした。
実験を成功させたのは、テレビの父とも呼ばれる高柳健次郎さん。1926年12月25日、世界で初めてブラウン管テレビに映し出したものは、いろはにほへとの最初の文字である「イ」でした。
その後も幻となった1940年の東京五輪に向けて国内のテレビ開発は進みましたが、第2次大戦の渦中で中止となり、日本初のテレビ本放送は1953年まで遅れることとなりました。
日本で初めて放送されたテレビ番組は?
1953年2月1日午後2時。NHK東京放送局による、日本初のテレビ本放送が開始されました。
最初に放送されたのは開局特番。第1声は、志村正順アナウンサーの「JOAK-TV、こちらはNHK東京テレビジョンであります」。
番組の内容は、記念式典の後に舞台劇『道行初音旅』を中継するという1時間番組でした。
ただ、当時のテレビは「家電の王様」と呼ばれた超高級品。本放送が始まる1年前に発売された松下電器製の第1号機は、17型で29万円。なんと当時の初任給の約54倍です。
放送開始当時の契約数はわずか866件で、1日に3時間の放送でした。
なぜアナログ放送から「地デジ」になったのか?
テレビ放送開始と聞いて、記憶に新しいのは2003年12月1日に導入が開始された地上デジタル放送、通称「地デジ」でしょう。
これは上述した1953年のテレビ放送開始から使われてきたアナログ放送を、デジタル放送に置き換えるもの。
2011年7月24日にアナログから完全移行となり、対応するテレビへの買い替えに追われた方も多かったのではないでしょうか。
アナログ放送は電波をそのまま送信するので受信の遅延がなく、チャンネルの切り替えが早いのがメリットです。
しかし、携帯電話の爆発的な普及によって、周波数帯が飽和状態になってしまいました。
そこで、電波を贅沢に使っていたアナログ放送から、データの圧縮ができるデジタル放送へ転換。
一部の周波数帯にテレビ放送の電波を集中させ、空いた部分を通信に利用できるようにしました。
アナログ波の信号をデジタル信号に変換するので遅延が発生しやすく、チャンネルの切り替えが遅くなるのがデメリットですが、その反面ノイズに強いのがメリットです。
そして何より、データを圧縮することで一度に多くの情報を送ることができるので、ハイビジョンのような高画質・高音質な映像を実現。
またデータ放送や副音声、画面分割などもできるようになりました。
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